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2020年8月23日 (日)

1917 命をかけた伝令

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アマゾンプライムでレンタル視聴。第一次世界大戦時に、最前線の1600人の味方に作戦中止の命令を命懸けで届けたイギリス陸軍の兵士のお話。フィクションではあるが、監督のサム・メンデスは、実際に西部戦線の伝令だった祖父のエピソードを多数取り入れているそうだ。

戦争ものの中でこれまで取り上げられることのなかった「伝令」に焦点を当てている点と、全編ワンカットに見えるように密着して追いかける映像の臨場感がこの作品の見どころだ。命令を受けてから味方の塹壕を出、死屍累々の無人地帯を抜けて限られた時間内に最前線まで移動する二人の若いイギリス兵。観客はまさに彼らと一緒に行動しているようなハラハラドキドキの体験を味わう。多分無事にたどり着けるだろうとは予想しつつも、どこで敵に出くわすかわからない恐怖や、次に何が出てくるかわからない緊張感がずっと続く。
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途中で撤退した後の敵陣で罠にかかりそうになったり、爆撃を受けたりとまさに命懸けで任務を遂行する二人の兵士、スコフィールドとブレイクを演じるのは、若手俳優のジョージ・マッケイディーン=チャールズ・チャップマン。ブレイクは兄がまさに最前線の軍にいるという理由もあって命令の遂行に強い意欲をみせ、先輩格のスコフィールドは彼より経験値が高いだけに慎重派だ。しかし、ブレイクは途中で敵の兵士に刺殺されてしまい、後半からはスコフィールドが単独で最前線の軍へと向かう。あるときは身を潜め、あるときは味方の軍用トラックに乗せてもらい、またあるときは敵兵に向けて銃撃しながら。最初は任務なので仕方なく、という雰囲気も垣間見えた彼が、終盤では取り付かれたように強靭な意思を持ってひたすらに突き進む。

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この作品、主役は若き一兵士という「名もなき英雄」のキャラのためか、あまり知名度は高くないが、しっかりとした演技のできる若手俳優が起用されている。スコフィールドを演じたジョージ・マッケイは、どちらかというと地味目の俳優さん。しかし、どこかで確かに見た覚えがある。調べてみたらマローボーン家の掟で長男のジャックを演じた俳優さんだったのね。そのかわり、司令官たちにはコリン・ファースマーク・ストロング、ベネディクト・カンバーバッチなどの名優が揃い、しっかりと脇を固めている。

伝令の命令が発せられてから無事に任務を完了するまで、回想シーンもなく視点も切り替わらず、観客に与えられる情報は主役のスコフィールドと全く同じ、というこの緊迫感。大画面で観るとその臨場感も半端ないだろうと思う。戦争映画好きなら一見の価値ありの作品だ。

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コメント

ななさん、ご無沙汰しています。
毎日暑い日が続いていますが、お元気でおすごしでしょうか。

本作、コロナ感染がまだ大きな拡がりをみせる前に、劇場にて鑑賞しました。
若い兵士の視点で見せる戦場の緊張感、伝令にフォーカスしたストーリー
美しい映像など、シンプルながら心に残る作品でした。

ジョー・マッケイも控えめながら好きな俳優さんなのでうれしかったです。
ベテラン勢の存在感はさすがでしたね。

写真だけで主人公の心情を伝えるラスト、とてもよかったです☆

セレンディピティさん こちらこそご無沙汰しています。
ようやく訪れた秋の気配にほっと一息ついております。

そうですか。この作品、コロナ禍の前に劇場で公開されたのですね、確か。
そのときから気になっていた作品なので、DVDになるのを楽しみにしていました。
戦争ものは総じて好きなのですが、この作品の視点が異色でとても面白かったです。

ジョー・マッケイは「マローボーン家~」から心に残る俳優さんでした。
この役はカリスマ的な存在感の有名俳優さんではなく、彼だからこそリアル感が出てよかったと思いました。

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