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2018年5月22日 (火)

ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男

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少し前に劇場で鑑賞していたのだけど感想アップは今頃になってしまった。第90回アカデミー賞、主演男優賞とメイクアップ賞を受賞した作品。監督はつぐないジョー・ライト

結論から言うと、ああ、これはゲイリー・オールドマンを観る作品だと思った。もちろんそれだから薄い内容だというのではなく、それくらい、この作品で彼の果たした役割や存在感が凄かったという意味だけれど。
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物語は、チャーチルの首相就任から,ダンケルクの戦いまでの知られざる4週間を描いている。第二次世界大戦初期、ナチスドイツの電撃作戦は、フランスを陥落寸前にまで追い込み、追い詰められた連合軍は、ダンケルクの浜辺で窮地に陥っていた。侵略の脅威はイギリスにまで及び、ヨーロッパ中の運命が就任したばかりのチャーチルの手に委ねられた。徹底抗戦かそれとも和平交渉か、究極の選択を迫られたチャーチルの知られざる苦悩や尽力があますところなく描かれている。

ゲイリー・オールドマンの特殊メイクを手掛けたのが、日本の辻一弘さんだというから、驚きと誇らしさ(同じ日本人として)でいっぱいだ。オールドマンの原型をとどめているのは、つまり彼らしさを残しているのは唯一、「眼」だけではなかろうか。あごのお肉とか頬のお肉とか、アップで撮ってもまるで本物にしか見えないんですけど、いや、ホント。

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そして、やはりオールドマンの演技力の底力には恐れ入る。名優なのは知っていたし、アクの強い役も得意なのは定評がある彼だが、個人的には敵も多く作ったであろうチャーチルの強烈な個性(今回初めて知りました。でもこういう御仁だったからこそ、あの難関を他に追従することなく見事に切り抜けることができたのだろう。)を、見事に演じ切っていた。オスカー受賞も納得だ。

ノーラン監督のダンケルクといい,映画化が重なったダイナモ作戦についてあまりよく知らなかった日本人としてはとても勉強にもなった。チャーチルの決断が違っていたら、ヨーロッパどころか全世界がヒトラーの手中に落ちていたかもしれないと思うと戦慄した。チャーチルはまさに、あの時代、あのシーンで世界に必要とされた政治家だったのかもしれない。

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映画 あ行」カテゴリの記事

コメント

ななさん、こんにちは。
ゲイリー・オールドマンの重厚な演技に圧倒されました。
それを支える辻一弘さんのメイクもすばらしかったですね。
オールドマンがチャーチルその人に見えました。

今になってみれば、チャーチルの判断が正しかったとわかりますが
あの状況で決断を下すのは相当に勇気のいることだったと思います。
We Should never surrender. というメッセージはシンプルですが
チャーチルが悩み抜いて発したことばだからこそ、心を動かされました。

こんにちは。
もう1ヶ月以上前ですが、私もこの映画を観て感動しました。
ですが、その後、SNSでこのような記事が廻って来て…
元々、チャーチルが白人第一主義者だということは聞き及んでいたのですけど。
世の中色々な説、色々な観方があるということですね。
https://www.buzzfeed.com/jp/bedatridattachoudhury/by-glorifying-churchill-britain-is-committing-new-crimes-1?utm_term=.mu89NVRDG#.gvp6GVRBa

セレンさん こんにちは

ゲイリー・オールドマンは大好きなので
彼の映画を堪能できて幸せでした。
こういった実在の偉人役を名優が演じる作品。
偉人伝の映画版はこれまでも数多くありましたが
見かけもそっくり!な偉人伝(そのための特殊メイクの駆使)は
この作品が群を抜いていると感じました。
外見だけでなくおそらくオールドマンの迫真の演技が
チャーチルその人にしか見えないほどの奇跡をなしどげたのでしょうね。

>今になってみれば、チャーチルの判断が正しかったとわかりますが
> あの状況で決断を下すのは相当に勇気のいることだったと思います。
敵も多かったチャーチルの不撓不屈の生き方・・・というかあの強烈な性格も
あの状況での決断に大きく関わっていたと思います。

zooeyさん こんばんは

>世の中色々な説、色々な観方があるということですね。
これはとても興味深いですね。
万人にとっての英雄は実はいないということかもしれません。
チャーチルはインドにとっては極悪なことをしたと。
彼がヒトラーから救ったのは、というか救いたかったのは
あくまでも自国「イギリス」であって、それが結果的にヒトラーの勢いを止め
ヨーロッパを救ったというのが真実に近いのではないでしょうか。
映画の邦題「ヒトラーから世界を救った」というのが
ひっかかる人も多いのかもしれませんね。

  この作品は見ていないのですが、噂はもちろん耳にしています。そうだ。機会があったら早川書房の
「プロテウス・オペレーション」
を読んでみてください。
  万人にとっての英雄は実はいない。重いことばです。わたしは最近、ハイチの独立戦争(革命と呼ぶべきでしょうか)に注目しておりまして。黒いナポレオンの凄まじい生涯を、覗かずにいられません。
  一個の人間の視野は狭い。どうしても、他人の生涯を覗かないことには!!

だぶるえんだーさん コメントありがとうございます!

>万人にとっての英雄は実はいない。重いことばです。
ですよね。あっちを立てればこっちが立たず・・・というか
英雄ってやっぱり「戦い」を勝利に導いた人のことですが
その戦いで、敵にまわった方からみれば彼はとんでもなく「鬼畜」なわけですから。
英雄と呼ばれるほどの偉業は、穏やかな気質の人には務まらないので
どうしても敵には熾烈なことをやってると思います。
八方美人の英雄なんて無理だし。

>一個の人間の視野は狭い。どうしても、他人の生涯を覗かないことには!!
おっしゃる通りですよね。

  いつも御返事ありがとうございます。孤独な私にとっては、大切なビタミン。
  十九世紀、中国で、太平天国の乱が起きましたでしょう。あのとき長沙と言う都市(きっとまだ残っているでしょう)の近くで大規模な戦いがありまして。政府軍が無様に敗れたそうです。太平天国軍はおとり作戦で鮮やかに勝ったのですが、見物していた長沙の市民はこの作戦を見破っていたそうです。おとり部隊の逃げ方が整然としていたので。
  素人の市民が見破っていたのに、玄人揃いの政府軍は見破ることができなかった。傍目八目です。また、長沙の市民たちは城壁の上から観察していたそうです。文字通り上から目線。

  考えずにいられません。わたしらの視線は、水平か上からか。あるいは、下からか?

チャーチルみたいな人は、視野が広いというより見る角度を切り替えることができるのでしょう。

だぶるえんだーさん たびたびのコメントありがとうございます。
お返事がすっかりおそくなってしまいました。
われわれは自分に直接かかわることはどうしても客観的にはみれないものですよね。
全然関係のない立場の方が物事をいろんな面から判断できるのでしょうね。
中立的な立場からの意見を取り入れることも必要だと思いますよね~。

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