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2017年1月29日 (日)

ある天文学者の恋文

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年末に駆け込みで観ることができた。ジュゼッペ・トルナトーレ監督のラブ・サスペンス?ストーリー。音楽はもちろんエンリコ・モリコーネ。そして主演はオルガ・キュリレンコジェレミー・アイアンズ。

あらすじ
天文学者エド(ジェレミー・アイアンズ)と、教え子のエイミー(オルガ・キュリレンコ)は、愛し合っていた。だが、エイミーのもとにエドが亡くなったという知らせが飛び込む。悲しみと混乱の中、死んだはずのエドからのメール、手紙、プレゼントが次々と届く。不思議に思ったエイミーは、その謎を解くためにエドの暮らしていたエディンバラや、二人の思い出の地サン・ジュリオ島などを訪れる。やがて、エドが彼女の秘めた過去を秘密裏に調べていたことがわかり……。 (シネマトゥディ)

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親子ほどの年の差のある,秘められた不倫の恋。

初老の天文学の教授エドと,若くて美しい彼の教え子エイミー。しかし,物語のほぼ全編を占めるのは,彼の死後の物語だ。突然別れも告げずに病でこの世を去った恋人。それなのに彼から届き続けるメールと手紙の数々。そして導かれる異国の別荘やDVDから語りかけてくる彼の映像。

本人がこの世にもういないのに,次々と指示が出される「謎解き宝探しのゲーム」みたいなこんなことが,いったいどうやって出来たのだろう。周到な準備のためには,財力や人脈はもちろんのこと,恋人の気質についての深い理解と,,彼女の反応や行動を先読みする力が必要だ。なんとめんどくさく,手の込んだことを考え付き,実行に移したのか,エドには半ばあきれつつも感心する。

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エイミーは恋人の死によるショックに浸る間もなく,エドの仕掛けた道すじ通りに,時間差で届く彼からの手紙やメールを頼りに,彼の故郷や思い出の別荘へと足を運び,彼からのメッセージを受け取り続ける。受け取るばかりで返信のできないやり取りに悲しみや痛みやもどかしさを感じながら。

次はどんなメッセージに導かれるのか,最終的にはどこに着地するのか,けっこうハラハラする点はミステリーの味わいもあり,そして何より,ヒロインのオルガが美しく魅力的だ。トルナトーレ監督の作品は,けっこうさらりとさりげなくヒロインが脱ぐシーンがあるが,この作品も例外ではなく,それもラブシーンではない箇所で,オルガが美しい肢体を披露してくれている・・・・。

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また,若い愛人を持つ教授という役柄に,ジェレミー・アイアンズはまさにハマり役。(ダメージとかもそうだっけ。あの作品の彼は教授ではなく,政治家だったけど。)いくつになってもダンディでセクシーだ。

いつまで続けるのか?
これは彼からの究極の愛なのか?それとも執着なのか?
エドが死後も彼女に求めているのは,束縛なのかそれとも・・・・・・

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物語がすすむにつれて,自分の余命を熟知していたエドが,「自分の亡き後に最愛のエイミーに贈りたかったもの」が次第に見えてくる。それは,時間のない彼がやり残したこと。エイミーが抱えている重いトラウマから彼女を解放し,癒すこと・・・だった。エイミーに対する切ないまでの包容力は,やはり彼が父親のような年齢だからこそなのか。

あの星はもう存在しないが,光は君に届いている。

いかにも天文学者のエドらしい思い。しかし,存在が消滅したあとも届き続ける星の光も,いつかは完全に届かなくなる日が来る。その時,残された恋人は新たな道へと確かな足取りで踏み出していってほしい・・・・どこまでも行き届いた愛の姿。最後のビデオメッセージは,画面に背を向けたエドの姿だった。そしてラストは,エイミーに新しい恋が芽生えるような予感も感じさせるほのぼのとした終わり方。

感じ方は人さまざまだろうけれど、こんなふうに愛されたら,どんなにか女冥利に尽きるだろう・・・と思わされる一作。実際にはなかなかあり得ない設定やキャラなので,おとぎ話に近いのかもしれないけれど。

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コメント

ななさん、こんにちは!
これ、ななさんがアップされていた頃から、レンタルで見たら、お邪魔しようーって楽しみにしていたの。

結果的には、私は、そこまでハマれなかったんだけどもね。
でも、この監督さんの映画の雰囲気とか全体的に漂うムードとかが好きなのは相変わらずでした。
ジェレミー教授は枯れたダンディさが素敵だったなー。

確かに、こんなに愛されたら女冥利につきるけど、彼がなくなった後、まさかずっと誰とも交際せずに、一人で死ぬまで生きて行くはずもなく・・・。

最後は、あの男性と良い感じになるのかもな・・?って感じを匂わせていたよね・・・。

PS 最近お料理をアップされているのねー!!おいしそうだわー。私もちょっとおすそわけさせてもらいたいーーー!

latifa さん  こんばんは!

そうそう、これ、レンタルリリースされましたね。
再見しなくちゃ!
そっか~、 latifaさんはそこまでハマれなかったのね。
それもわかる気がします。
これってお話自体が無理があるし
老いらくの恋それもストーカー入ってるし・・・と
???の内容でもありますよね。
若い子を死後も振り回してどーすんのよ、とかね。
私はそういうストーリー自体が嫌いじゃないので、ハマったのかも。
でも、やっぱりこれはジェレミーが演じてなかったら観てないなぁ。
彼の枯れた知的な雰囲気が大好きなんですよね。
>最後は、あの男性と良い感じになるのかもな・・?って感じを匂わせていたよね・・・。
そうそう、そこが後味がよかったよね。

最近、お料理の記事もぽつぽつ載せています。
映画より文が短くて済むし・・・
でもそのぶん写真を撮るのが手間ですけどね。
お料理もかなり好きなのよ~~。和食が得意かな。

ななさん、こんにちは~。

ジェレミー・アイアンズにぴったりの役でしたね。
というか、彼でなかったらもう非難ごうごうなんですが(苦笑)
ホテルでの熱いキスシーンも別れの時のつらそうな表情もとっても魅力的でした。
もっともっと彼が見たかったよ~~!!と思ってしまってPCの画面でも彼が映ると嬉しくて・・・でも病気でつらそうな姿は悲しい。

こんなに愛されて羨ましい~~!!本当に女冥利に尽きますよね。
オルガ、美しかったですね。
泣き顔が多かったので、タイミングずれて送られたメールに笑うシーンが嬉しかったわ。

後姿しか見せない最後の画像・・・彼なりのさよならでしたね。

劇場で無粋に響くメール音!!こういう関係だと待ち続けているんだろうし映画の設定上仕方ないかな・・・と思うけど、
私の隣でやったらキレるよ~~(笑)

瞳さん こんばんは!

>ジェレミー・アイアンズにぴったりの役でしたね。
>というか、彼でなかったらもう非難ごうごうなんですが(苦笑)
ですよね~~~~~!
この物語は彼が演じたからこそ、OKなんですよね。
初老にしてセクシー、紳士的、博学、そしてお金持ちと・・・
この条件がそろって初めて許されることかと。(爆)
なので、一般人にはほとんどおとぎ話の類のラブストーリーかもしれませんね。

>泣き顔が多かったので、
>タイミングずれて送られたメールに笑うシーンが嬉しかったわ
ほんと、あのシーンはちょっと素敵でしたね。
タイミングをはずしちゃったメールに爆笑できる心の余裕が彼女にも生まれたってことですよね。タイミングがずれちゃった教授も可愛いなぁって思いました。もう故人なのにね。

>劇場で無粋に響くメール音!!
わたしもこれはいやだな~~。さすがに遭遇したことはないけど、おしゃべりだけでもムカつきますよね。劇場では。

こんにちは。
ロマンティックだけれど、結局は不倫なんだよな...と思うと
ちょっと複雑な思い。
でもすてきな2人でしたね。

最初は若い恋人への束縛のように感じて、ちょっと引いてしまいましたが
そこに秘められたエドの深い愛情に心を打たれました。

セレンさん こちらにもありがとうございます。

>ロマンティックだけれど、結局は不倫なんだよな
そうなんですよね~~、その点がね。
死ぬ間際も死後も、
妻子より若い愛人のことしか念頭になかったなんて
本来ならとんでもない男ですよね・・・・・
でもジェレミーが演じたからフィルターかかっちゃって・・・

>秘められたエドの深い愛情に心を打たれました。
年の差もあるかもしれないけど
あれは「父性愛」も混じっていましたよね。

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少なくとも、舞台鑑賞とかでは、マナーモードにしてもらいたい・・・。 [続きを読む]

» 「ある天文学者の恋文」 [Slow Dream]
著名な天文学者エドと彼の教え子エイミーは、皆には秘密の恋を謳歌していた。 しかし、そんなエイミーの元に突然届いたエドの訃報。 現実を受け入れられないエイミーだが、彼女の元にはその後もエドからの優しさとユーモアにあふれた手紙やメールや贈り物が届き続ける。 エドの遺した謎を解き明かそうと、エイミーは彼が暮らしていたエディンバラや、かつて二人で時間を過ごしたイタリア湖水地方のサン・ジ...... [続きを読む]

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