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2015年12月の記事

2015年12月26日 (土)

007 スペクター

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ダニエル・ボンド4作目。冬休みに入ったのでやっと劇場鑑賞。監督は前作と同じくサム・メンデス。

今回の作品は,これまでの集大成というか,カジノ・ロワイヤル以降に出てきたボンドの敵たち(ル・シッフルやシルヴァなどなど)を操っていた総元締めの悪の組織スペクターと,ボンドとの闘い。今までの相手もそれぞれ相当手ごわかったのに,彼らのボスってどんだけ強烈な奴なんだ?と思っていたら,リーダーのフランツ・オーベルハウザー(クリストフ・ヴァルツ)は,ボンドの生い立ちに深く関係した因縁の人物で,ボンドに個人的な恨みも抱いていた・・・とう設定。ここまで話が拡がると,悪党が回想シーンも含めて勢ぞろいゆえ,お腹いっぱいて胸やけしそう・・・・・。というわたしの個人的な感想は置いといて。

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今作のボンド・ガールはモニカ・ベルッチレア・セドゥのお二人。

年齢を重ねて貫禄十分のゴージャスなモニカ。あの年齢であのスタイル。さすがにボンドとの絡みは最初だけだったが,背中の美しさに目を見張った。

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そして中盤からずっとボンドと行動を共にするセドゥは,最後はボンドと恋仲になるという設定だ。(やっぱり若い娘の方がいいものね。)

スカイフォールに登場した上司のM(レイフ・ファインズ)と,開発?部門専門のQ(ベン・ウィショー)の活躍が今回はぐっと多くて嬉しかったかな。どちらも大好きなので。特にQの役割やキャラはお気に入り。
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最後に特にツボにはまった面白い会話は・・・・

ボンドがQが009のために開発したアストンマーチン・DB10を,勝手に持ち出してテヴェレ川に沈めてしまったことについてQに謝った時のQの返答
「かまいませんよ。所詮5億5000万ほど(だったかな?)の車です。」(すげ・・・・)

それと,MとCの対決場面での会話もふるっている。

C;「MはMoronic(間抜け)Mなんだな。」
M;「Cは
Careless(不注意)のCだ。」(・・・・・子どもの口喧嘩みたい。笑えたけど。)
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2015年12月25日 (金)

ナイトクローラー

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やっと観れました〜〜 最高におぞましいと評判のジェイクの演技!

いや〜〜〜素晴らしかった。
視聴率至上主義のテレビ業界に少しでも高く売れる衝撃映像を撮るために,夜な夜な警察無線を傍受し,猛スピードで事故や事件現場に駆け付ける映像パパラッチたち。ナイトクローラーと呼ばれる彼らに視点を当てた物語という点が,とても新鮮だし内容も驚きの連続。(もっとも現実は,ここまで酷い関係性はないと,アメリカのニュースビジネス関係者は言っているそうだ。)

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ジェイクの演じるルイス・ブルームが,人としての倫理を踏み外してでも映像を入手していく様を観ていると,彼は明らかに正常な人間性の一部がすっぽりと欠落してしまっているのではないかとさえ思えてしまう。それは生まれつきなのか,それとも,現代の格差社会の歪みが,彼のような人間を生んでしまったのか・・・・・とにかくルイスという特異なキャラクターそのものが,この作品の見どころであり,恐ろしさでもあり,同時に面白さにもなっていた。
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とにかく彼の行動から目が離せないのである。次はどんなことをやらかすのか?と。怖いものみたさから生まれる高揚感なんだろうか,もちろん応援はできないけれど,彼の出方を固唾をのんで見守らずにはいられない・・・・そんな感じ。

ルイスの行為は,物語が進むにつれてどんどんエスカレートしていく。現場に一番乗りして遺体を動かしたり,不法侵入まがいのことをしたりするのはまだ序の口で、最後には邪魔になった部下を陥れて命を落とさせることまでやってのける。そしてどんな時も,彼にとって罪の意識は皆無だ。
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道徳心が欠如しているのか,他者を尊重する気持ちが皆無なのか…そして運も彼に味方して、警察に睨まれながらも、最後までなんの制裁も受けない。まことに後味の悪いサクセスストーリーなのに,ぞくぞくするほど刺激的だった

こんないやらしい主人公を演じきったジェイクの演技と役作りにはあらためて脱帽。何でも9㎏も体重を落とし(痩せるとまるで顔中が目だけになったみたいだった),生活も完全夜型にして臨んだという。彼にとっては初の悪役だっけ?時折見せる酷薄な表情やキレっぷりは見事だった。
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ルイスのようなパパラッチが実際に存在するとしたら怖すぎる話だが,そこまで野放しではないにしても,手段を選ばず成功をつかむことが美徳であるという価値観は、結構世の中に浸透してきているのかもしれないと改めて思った。

ブロークバック・マウンテンと並んで、この作品はジェイクの代表作になると思う。そして私も,彼の演じた役の中では,ジャックに勝るとも劣らないくらい,この役の彼が好きかもしれない。それはもちろんルイスのキャラが好きなのではなく,ジェイクの演技力や才能に惚れたんだけど。

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