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2012年12月の記事

2012年12月28日 (金)

2012年度鑑賞作品マイベスト10

Matu
今年もあとわずかになりましたね。
皆様どのような年の瀬をお過ごしでしょうか?

2012年度の劇場公開作品・・・だけでは鑑賞数がとても足らないので,今年になって鑑賞した新作DVDの中からもベストテンを選んでみました。例によって重苦しい作品ばかりが上位3位を占めてしまっていますが・・・・でも今年は4位からはエンタメ作品もハートウォーミング作品もちらほら混じっています。

1位  少年は残酷な弓を射る
 
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これは,とっても後味の悪い作品にも関わらず,完全にその「不愉快な」魅力にやられてしまいました。残酷な救いのない物語なのになぜか何度でも観たい作品です。「残酷な」少年を演じたエズラ・ミラー君には今後も注目!

2位  預言者
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これはレビュー書いてないんですけどね・・・でもすごく心に残りました。刑務所の中でコルシカ人のマフィア・グループに奴隷のように使われていたアラブ少年のマリクが次第に力をつけていくサバイバル物語です。同じ刑務所ものでも,「ショーシャンクの空に」とは全然違うカタルシスが味わえます。第62回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作品。

3位 灼熱の魂
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これは好き嫌いが分かれる作品でしょうね。私は忘れることのできない作品のひとつになりました。かなり衝撃的な内容で,まるでギリシャ悲劇のような一面もある問題作です。ハッピーエンドのお好きな方にはおすすめしないかな。

以下,4位から10位までの作品です。
4位 リアル・スティール
5位 ダークナイト・ライジング
6位 アーティスト
7位 最強のふたり
8位 50/50 フィフティ・フィフティ
9位 サンザシの樹の下で
10位 ドライヴ

なんかいろんなジャンルごっちゃまぜで統一性がないですが,今年は鑑賞数が少なかったにもかかわらず,いい作品にたくさん巡り合えたなぁと満足度も高いです。

最後に,今年一年,個人的に男優賞と女優賞をさしあげたい俳優さんをおひとりずつ・・・いや,男優さんは二人です。どちらも素敵で決められなかったので・・・・。

男優賞
20111127113630aacマイケル・ファスベンダー
私の一押し作品・・・プロメテウス  シェイム  ジェーン・エア
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一押し作品・・・・・ダークナイト・ライジング  50/50

女優賞
1c4d69b3_2アン・ハサウェイ
一押し作品・・・・ダークナイト・ライジング  レ・ミゼラブル

それではみなさま,2013年も素晴らしい映画に出会えますよう・・・・よいお年を!

2012年12月27日 (木)

レ・ミゼラブル

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大好きな原作,大好きな俳優さんたち!ということで師走の慌ただしいスケジュールを調整して劇場まで足を運びました。始まってすぐに,え?ミュージカルだったの?これ。と驚く私。相変わらずまったく下調べもせずに行ったもので。(実はアニメとミュージカルはあまり得意ではありません。歌と芝居は別々に楽しみたいタチで,映画はあくまでも生身の俳優さんが普通の台詞でがっつり演技してくれるのが好みなもので・・・)

後で調べてみたら(遅いっつーの)ミュージカルの最高峰と言われた舞台版の完全映画化だそうですね。なるほどなるほど・・・・と,気を取り直して鑑賞。

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で,感想ですが,この物語って,天下の文豪ヴィクトル・ユゴーの原作だけに,ストーリーは波乱万丈で壮大だし,登場人物はみんな個性的でキャラ立ちしてるし文句なしに感動的で,どこに焦点を当てて作っても面白くて,失敗の仕様がないのですよね。(原作が長く登場人物も多くて複雑なので映像化されるときはどうしても細部が端折られるのは仕方ないですが。)だから私にとっては,映像化されるたびに,今回は誰がバルジャン役で誰がジャベールで・・・・というキャスティングを楽しむ作品でもありました。

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今回の「レ・ミゼラブル」はミュージカル映画ということで,一番感動したのは「みんな演技だけでなく,なんて歌もうまいんだ!」ということでしょうか・・・・。

歌いながら演技する・・・いや,演技しながら歌う?みなさんそれはそれはお見事でした。男性陣よりは女性陣の歌声と演技により感心したかもしれません。痛々しく哀れなファンテーヌ役を渾身の演技と歌で見せるアン・ハサウェイや,スウィーニー・トッドの怪演ぶりを彷彿とさせるヘレナ・ボナム・カーターの貫録・・・
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そしてエポニーヌ役のサマンサ・バークス,この人の歌が一番表現力も音域も豊かで上手かったと私は感じました。

主役のジャン・バルジャンを演じたヒュー・ジャックマンの朗々とした歌声は素敵でした。踊りもアクションもできるし,歌えるし・・・・器用な役者さんですね,さすがに。惚れ直しましたよ。
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ジャベール役のラッセル・クロウの歌声は,彼本来の話し声と違って,甘くてソフトで高めだったので思わず耳を疑った・・・・だってラッセルの話し声は低音で渋くってそれが彼のキャラにピッタリだったのに・・・・えええ~~彼ってこんな優しい歌声なんだ~~?と意外でしたね。(吹き替えじゃないでしょうね?)男優さんたちは総じて高めの声質の歌声だったので,一人くらい地の底に響くようなバスの声の人がいたらよかったなぁ・・・ラッセルはそんな声かと期待したのだけど。
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ラッセルが歌わずに喋る台詞は,やっぱりいつもの彼の渋い低音(でも滅多に喋らずに歌ってばかりだったが)で,歌とのギャップが可笑しかったです。ま,きれいなお声でしたが・・・・。ヴィジュアルの雰囲気はジャベールぴったりなんだけど,歌声が優しすぎ。

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老いも若きも,原作好きも初めての人も,みんな楽しめる見事な作品になっておりました。特にこれの舞台版のファンの方にはきっと満足いただける作品になっていたのではないでしょうか。申し訳ないけど私は個人的な好みで,最初から最後まで台詞を歌いっぱなしという作品はイマイチ感情移入できないので,やや消化不良でしたが・・・・・。(「オペラ座の怪人」なんかも同じ理由で苦手)

2012年12月18日 (火)

少年は残酷な弓を射る

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これはまた凄い・・・・なんという重苦しい・・・・痛い作品。でも,まぎれもなく傑作には違いない。受けたのは感動というよりは衝撃なのだけど,どんな感情であれ,この作品の余韻は,今もずっと強烈に心に残って離れないのだから。原作は2003年に発表され,ベストセラーになったというたライオネル・シュライバーの小説。
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自分を拒絶する息子を愛そうと苦しんできた母親の物語?いや・・・そんな簡単なものではなく,これって悪魔を生んでしまったある母親の物語なんじゃないだろうか?とさえ思いたくなるくらい,ある意味,ホラー並みの戦慄を覚える物語だった。欧米で社会問題にもなっている青少年の凶悪犯罪・・・・そしてその家族の物語でもある。

冒頭,トマトまみれの祭りの中で,全身を真紅に染めて恍惚とした表情で微笑むエヴァ。彼女が現在住んでいるさびれた家の外壁にぶちまけられた真っ赤なペンキ。そして回想の中でもたびたび登場する血のりのようなトマトケチャップを挟んだサンド・・・・。この作品の中には毒々しい「赤」がまるでテーマカラーのように繰り返し登場する。ラストで明らかにされるケヴィンの恐ろしい犯罪を予兆するかのように・・・。
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ヒロインのエヴァがなぜ世間の目におびえたような生活をし,町の人々はなぜあんなに彼女に冷たい視線を浴びせ,時には罵倒すらするのか?彼女の夫はどこにいるのか?彼女はいったい誰に面会するために刑務所に通っているのか?現在の彼女と過去の彼女を交互に描くことによって,最初は謎だった彼女の過去や背景が徐々に観客に明らかにされてゆき,最後まで緊張が途切れることなく,ラストの惨劇に向かってストーリーが収束されていく様は実に見事である。
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この作品は今までの固定観念…母性神話・・・それらを覆す物語でもある。エヴァとケヴィンの場合は,母親は無条件に子供を愛し,子供もまた母親の愛を求めて応えるものだという常識を完全に否定している。特に理解不能なのは息子ケヴィンの母親に対する根強い憎悪。あれは嫌悪とかいうレベルのものじゃない。彼の瞳に宿るのは明らかに冷たい憎悪である。

まだ乳飲み子の時から,幼年期も,少年期も…青年期も一貫して,幼子とは思えないほどに念のいった嫌がらせを母に対してのみ行うケヴィン。最後に彼が行った血も凍るようなあの犯罪すら,母親を苦しめ,世間から断罪させるためだったのではないかと思えるほどだ。
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そんなに息子に疎まれるどんなことをエヴァはやったというのか?

彼女は懸命に息子に向き合おうとする普通の母親にも見えるのに・・・。しかし,ケヴィンを妊娠したときの彼女に,あまり笑顔が見られなかったことや,華々しい経歴のキャリアウーマンの彼女が,出産と育児によってキャリアを捨てたことを内心後悔していたことなど・・・ケヴィンは胎内にいるときから本能的に嗅ぎつけていたのでは?それゆえに憎悪や嫌がらせで母親の気を引き,母の忍耐や愛情をを試していたのでは?とも思った。

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いやそれとも,やはりケヴィンは,生まれつき愛情が決定的に欠けた,邪悪な人間だったのか?母親がどう接しても結果は同じだったのだろうか?幼少期のケヴィンの,子供とは思えない冷ややかな表情,そして美青年に成長したケヴィンの,食事の際の咀嚼する口もとのアップの映像には,なぜか思わず生理的な嫌悪感を抱きたくなるような,そんな不気味な雰囲気が漂う。
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母親への憎悪や嫌がらせも,彼なりの歪んだ愛や執着の裏返しであって,
彼はああいう方法でしか母親に愛を示すことができなかったのかもしれない。なぜなら彼は生まれつき「病んで」「壊れて」いた人間だったから。あれほど憎んでいたかのように見えた母親だけを生かし,慕っていたように見えた父親を殺したケヴィン。彼が本当に独占したかったのは母親だったのだろうか?あんな恐ろしい方法で。

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ケヴィンの取るどんな行動も場面も,「あり得ない」「こんな親子がいるはずはない」と思いつつ観るしかなく,同様の悲劇が「自分たちの身の回りに起こらなかったことを感謝」するとしか言いようのない衝撃的な物語だった。ラストの抱擁・・・・いったいこの母子にほんのわずかでも救いや再生はあるのか?それもわからないまま物語は幕を閉じた。

製作総指揮も手掛け,渾身の演技でエヴァを演じたティルダ・スウィントン。そしてそれぞれの年代のケヴィンを演じた子役たちの怪演ときたら,オーメンばりだ。母親の立場の人には重いしキツイ内容の物語かもしれないが・・・・・。

2012年12月17日 (月)

ジェーン・エア

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ジェーン・エアは,小学校の図書館で借りて初めて読んで以来,大好きな小説。何度も映像化はされているみたいで,実際わたしもシャルロット・ゲンスブールがヒロインを演じた映画を観たこともあるけど,それよりも本作の方がキャストが好きかも。

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特にジェーンを演じたミア・ワシコウスカが,原作のジェーンの雰囲気に最高にピッタリだと思う。この物語の魅力の一つにもなっている,ジェーンの個性的なキャラクター。不遇な生い立ちや美しくない容姿にも関わらず,いや,それだからこそと言うべきか,彼女は聡明で確固たる意志を持ち,困難をも孤独をも恐れず,教師として自立を目指す。そんな彼女の性格や生き様は,同じ女性としてとても魅力的だ。

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財産と地位を持つロチェスター氏が、身分違いで美しくもない小娘のジェーンに対して抱く愛。華やかな社交界に身を置き,秘めた暗い過去も持つ彼は,儚そうに見えて実は誰よりも強靭な芯の強さを持つジェーンの内面に惹かれたのだろうか。

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原作では,決して美男子ではなく,武骨な容貌だと書かれているロチェスターを演じたのは,正統派イケメンのマイケル・ファスベンダー。しかし,顎鬚と陰鬱な表情と演技力で,彼もまた原作通りの申し分ないロチェスターだったと思う。

ミアが演じたジェーンは初々しく,頑ななまでの純粋で一途で,そしてマイケルの扮したロチェスターは,偏屈で傲岸で,同時にセクシーで魅力的で,この物語はもちろんジェーンの波乱万丈の半生記であるのだけど,情熱的で切ないラブストーリーの一面も十分に味わうことができた。

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わたしが原作でも一番好きな場面・・・それは,ロチェスターに隠された狂人の妻がいることを知ったジェーンが,中止になった婚礼の夜,必死で引きとめるロチェスターを置き去りにして館を後にする場面だ。ロチェスターの狂おしいまでの嘆きや懇願,そしてそれを心の中で号泣しつつも敢然と振り切って去るジェーンの葛藤と哀しみ・・・この場面の原作の描写はふたりの心理が手に取るように切なく激しく伝わってくる秀逸なものだけど,映画のこの場面のミアとマイケルの演技も素晴らしかった。

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そして館を逃げ出したジェーンが辿りついた牧師館の主であるセント・ジョン・リバースを大好きなリトル・ダンサージェイミー・ベルが演じている。生真面目でストイックで理想に生きる青年牧師。彼はジェーンを愛しているわけではないが,宣教師の伴侶として最適な彼女の資質を見込んでジェーンに求婚する。リトル・ダンサーで可愛かった彼ももうすっかり,演技派のいい俳優さんになったなぁ。この作品ではちょっと報われない地味な役だけど・・・・。

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この作品は84回アカデミー賞の衣装デザイン賞にノミネートされただけあって,この時代の衣装や調度品などの雰囲気も楽しめる。

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