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2012年3月の記事

2012年3月30日 (金)

シャーロック・ホームズ シャドウ・ゲーム

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ロバート・ダウニー・JRジュード・ロウのコンビによるホームズシリーズの第2弾。これは劇場で観なくては,とワクワクしながら鑑賞。

面白かったです。
スピード感やアクションの多さや,おちゃらけぶりは前作をしのぐ勢いで,ますます原作とは違う魅力を確立したという感じだ。その分,謎解きの部分は駆け足すぎて消化不良だったけど,それでも大胆で斬新な映像展開と息も尽かせぬ波乱に富んだストーリーと,主役のお二人の強烈なキャラクターで,最後までテンションも下がらずに面白く観れた。
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今作はホームズの宿敵で,世界中で起こっている重大事件や陰謀の黒幕と言われているモリアーティ教授の登場。この俳優さん・・・・知らないひとだが。暗殺や爆弾テロを起こすことで彼が画策するのは,世界大戦の勃発。武器や包帯など,戦争によって利益を得る軍需産業を独占して大儲けしようという目論みだ。それを阻止するべく闘うホームズと,なんと新婚旅行中に余儀なく闘いに参加させられたワトソン,謎の女占い師の三人が,英国だけでなくフランスやドイツ,スイス等,ヨーロッパ各国を舞台に命懸けのアクションを繰り広げる・・・というもの。
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そう,この作品,すでにもう探偵ものではなく,アクションものになってしまっているような・・・・それもドタバタコメディが入った・・・・でもそれはそれでよくできていて,細かいことは気にせず,ホームズとワトソンコンビの冒険をワクワクウキウキしながら楽しめればそれでいいようになっている。

今作も,二人の間のまるで夫婦のような,微笑ましくも怪しげな絆は健在で,新婚旅行をオシャカにされつつも,やっぱりホームズのためにひと肌脱いでしまうワトソンや,ワトソンの結婚式で何とも寂しそうな表情をするホームズなどなど…おおいに楽しめた。
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しかしあらゆる変装をするロバート・ダウニー・Jrだけど・・・・
↑の女装メイクに筋肉隆々の身体は・・・・笑えたなぁ。

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今回の闘うヒロインを演じたノオミ・ラパスは,どっかで見たような・・・と気になっていたら,なんとミレニアムシリーズでリスベットを演じた彼女だったのね。髪形が違うと全く別人のよう。

DVD出たらもういちどじっくり,謎解きにもついていきながら観たいですね。

2012年3月27日 (火)

松江に行ってきました

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武家屋敷の庭

職場の同僚とも旅行はするけれど,基本は一人旅が好きな私。
今回は,「おひとり様温泉旅館宿泊」というのに挑戦してきました。女性の一人旅ってどうしてもホテル泊になりますよね。温泉宿って,家族やパートナーとでないと,ちょっと泊まりにくい・・・ネットで予約しようとしても,いいお部屋は「2名様から」しか受け付けてないことも多くって。

おひとり様で,映画でもランチでもフルコースディナーでもラーメン屋でも,どこでも行けちゃう私ですが,さすがに温泉旅館は一人で泊まったことがない。でも今回,日本旅館の丁寧なサービスを受けてみたくて,ちょっと贅沢な温泉一人旅を計画しました。行き先は,かねてから行ってみたかった山陰地方。マイカーで高速乗り継いで4時間ほどで行ける距離でもあります。
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窓から宍道湖が一望できる宍道湖温泉街に泊まりました。

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客室のベランダからも宍道湖が見えます。


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ベランダには客室つき露天風呂も・・・・。

サービスもお部屋も備品も至れり尽くせりで,大満足の宿でした。特にお料理が宍道湖の湖の幸が満載で,とても美味しかったです。初めて口にしたお魚や貝類もありました。
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これは朝食に出た島根特産の板わかめ。パリパリに焙ってあって,手で細かくして炊き立てのご飯にかけていただきました。
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宍道湖の夕陽

松江市内は,一度訪れてみたかった小泉八雲記念館や旧邸に行きました。鄙びた感じの,でも歴史を思わせる武家屋敷もよかったなぁ…。
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小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の代表作「怪談」は,なぜか小学生の時,愛読書でした。文章の不思議な雰囲気が好きで,何度も読みたくなったのかもしれません。たしかに幽霊話なのですが,怖いというよりなぜか物悲しい・・・切ない・・・そんな気持ちになりました。

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帰路に立ち寄った米子道の蒜山サービスエリアからの景色。青空に映える雪山が美しかったです。それにしても今年は本当に春が遅いですね。


2012年3月13日 (火)

HEAVEN

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たとえすべてを失っても,あなたを愛す。

2002年の作品。監督は「ラン・ローラ・ラン」やパフュームある人殺しの物語トム・ティクヴァ監督。ケイト・ブランシェットジョヴァンニ・リビジの,犯罪者と刑務官の許されぬ愛の物語。

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とてもリアルには起こりそうにない,まるで寓話のようなピュアなラブスト―リーだ。人物設定も,ストーリーの進行も。それなのに,なぜだろう・・・・ヒロインのケイトの魅力や演技力なのか,監督の描く映像や世界観の静謐な美しさゆえか,「こんな愛もありかも・・・」と純粋に感動できてしまう美しい作品である。…大好き。
Cap002
舞台はイタリアのトリノ。英国人で教師のフィリッパ(ケイト)は,夫と教え子の命を奪う元になった麻薬の売人に復讐をするために,彼のオフィスに爆薬を仕掛け,間違って関係のない人間を4人も爆死させてしまう。テロリスト疑惑を受けてイタリア警察に逮捕されたフィリッパの尋問に通訳として立ち会った若い刑務官のフィリッポ(リビジ)は,彼女に恋をし,二人は無謀で先のない逃避行を決行する・・・・。

Cap068
フィリッパとフィリッポ。
まるで対のような名前のふたり。
惹かれあう運命に定められていたかのよう。
年齢も,国籍も,それまで辿ってきた人生も
何一つ共通点などないはずなのに。


それでもフィリッポは唐突にフィリッパに恋をしたのだ。己の立場からしてみれば,決して恋などしてはならない相手に。目の前に横たわるフィリッパの涙を見たときに、フィリッポの心は一瞬にして恋に落ちた。そして考えられないほどの危険を冒して彼女の逃亡を助ける決心をする。
Cap062
逃避行を開始するときにはじめて名乗りあった二人。互いのことを何一つ知らないというのに,人はこんなにも深い愛に囚われることがあるのだろうか…?そんなこともきっとあるに違いないと思ってしまうほど,彼女を見つめるフィリッポの瞳は純真で,彼を受け入れるフィリッパの涙は美しい。

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逃避行するふたりの姿は,ともに飾り気のない白いTシャツとジーンズ姿で剃髪・・・これ以上ないくらい余計なものを削ぎ落としたシンプルさは,現世には何の未練も執着もない二人の心境を現しているかのようだ。互いへの愛だけを持って,この先どんな希望があるかもわからず・・・。ただ,二人で生きる世界へと,そう,二人にとっての天国(HEAVEN)に向かって。

Cap064
冒頭から時折現れる,まるでカメラが天上から俯瞰するかのようなショットや,BGMに流れる,ベートーヴェンの「月光」に雰囲気の似た透明感と静けさに満ちたピアノ音楽・・・・・。そしてラストの,どこまでもどこまでも高く上昇していくヘリコプター。

現世を捨てて,しがらみを捨てて,昇華していく愛。このまま逃げ切れるのだろうか,二人は・・・・・でもそんなこと,どうでもよくなるほど不思議な癒しに満ちたラストシーンだった。
Cap076
混ざりけのない100%の愛・・・・そんな愛を誰かに抱いたひとは,きっとこのフィリッポのようなまなざしで,愛する相手を見つめるのだろう。すべてを捨てて尽くし,受け入れる愛。その一途さは,痛々しいほどだ。彼の父も弟も,ひとことも彼を諌めることも反対することもなく,彼の決断を受け入れ協力したのは,その一途さを理解したためだろう。

Cap077
他のすべてを無くしたとしても,愛だけで,ひとは生きていけるものだろうか・・・・私にはわからないけれど,実際にはなかなかできないことだからこそ,この物語はHEAVENという題なのかな?とも思った。

2012年3月 3日 (土)

ボディガード

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去る2月11日(日本時間12日),ホイットニー・ヒューストンさんが急逝されましたね。彼女のパワフルで美しい歌声,大好きでした。とは言え,洋楽に明るくない私は,彼女の曲はこの「ボディガード」の主題歌くらいしかじっくり聴いたことはないのですが…。それでも一度聴いたら忘れられない歌声ですよね。追悼の心を込めて,大好きなこの作品を再見してみました。

Cap037
これ,封切り時に劇場で観たような記憶が…。話題作だったし。サスペンスやアクションものとしても,極上のラブストーリーとしても,最高の作品で,ケビン・コスナーのカッコよさと,ホイットニーの歌声がいつまでも心に残ったのを覚えている。その後も,何度も何度もビデオやDVDをレンタルして定期的に観ている作品だ。

ストイックで強くて,寡黙なボディガード,フランク(コスナー)。彼と,依頼人の歌手レイチェル(ホイットニー)とは,最初反発しあいながらも,だんだん互いに惹かれあい,愛し合うように。しかしそれは,職務上許されない恋だと煩悶するフランクに,レイチェルは苛立ちもするが・・・・。
Cap039
有名な作品なので,詳しい説明は不要だけど,私はやっぱり何度観ても,フランクみたいな捨て身でどこまでも自分を守ってくれる存在って・・・・いいなぁ,と憧れてしまう。フランクの場合はお仕事でもあったのだけど,後半からは彼は仕事というよりは愛する女性を守る男の表情にもなっていた。それと,フランクとレイチェルが,愛し合いながらも結局は別れを選ぶところも,切なくて・・・・。
Cap047
ラストシーンの飛行場での情熱的な抱擁・・・・結局別れたの?どっちなの?と初見時に思ったが,エンドロールのホイットニーの歌う「Always Love You」を聴いて,ああやっぱり別れたんだ,と理解した。(ちなみに一番の歌詞と和訳は以下の通り。)

If I should stay
I would only be in your way
So I'll go
But I know
I'll think of you every step of the way

And I will always love you
Will always love you

You, my darling, you
Bittersweet memories
That is all
I'm taking with me
So goodbye,
Please don't cry
We both know I'm not
What you need


これ以上一緒にいても
私はあなたの邪魔になるだけ。
だから私は行くわ。
でも分かっているの どんなときも
私はあなたを思い続けるでしょう。

いつまでも あなたを愛しているわ。
いつまでも あなたを愛しているわ。

私の愛しいひと
ほろ苦い 思い出
それだけが私の道連れ
さようなら どうか泣かないで
お互いに分かっているはず。
あなたに必要なのは私ではない。
Cap045
フランクもレイチェルも,どちらも厳しいプロの世界に生きる人間。愛し合っていても,ともに生きることはできない。だから相手を想いつつも,別れに向かって決然と歩き出す。変わらぬ想いと相手の幸福を願う気持ちを心に抱いて。なんと毅然とした,同時に深く強い愛情のこもった別れの歌だろう。ホイットニーの声でこの歌を聴くときにいつも胸が締め付けられる。

ホイットニー・ヒューストン,享年48歳
心からご冥福をお祈りいたします。

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