アジョシ

もうもう,悶絶するくらい超カッコいいハードボイルドなウォンビンに会えます!
あらすじ: 過去の出来事が原因で心に闇を抱え、街の片隅で質屋を営んで生きる男テシク(ウォンビン)。隣に住む孤独な少女ソミ(キム・セロン)は、テシクをただ一人の友達として慕っていたが、ある日、ソミが麻薬中毒の母親共々犯罪に巻き込まれ、組織に誘拐されてしまう。ソミを救い出すため、立ち上がったテシクは……
。(シネマトゥディ)
最初からずっと痺れっぱなしだった・・・・。
韓国版レオン ですね,これ。大好きです,こういう設定。
孤独な殺し屋・・・じゃなくて,元特殊工作員の男と,同じく孤独な少女の愛と絆の物語であるのかも。ただし,レオンのジャン・レノより,ウォンビンは若くてカッコいいし,ナタリー・ポートマンより,少女役のキム・セロンちゃんは幼くてあどけないけれど。
しかし美しい男だ・・・・ウォンビン。
とくにこの作品の彼は美しい。これまで私が観た彼の作品は,秋の童話とブラザー・フッドとマイ・ブラザーと,母なる証明だが,彼はどちらかというと,瞳が小鹿系
なので,役柄や髪型によっては可愛らしく見えることもあったし,役柄も弟キャラが多かったのだが,今作ではかなり体を引き締め,身体を張った本格的なアクションも自らこなし,何ともワイルドに美しい。
冒頭,前身を隠すために,ひっそりと根暗な質屋をやっている姿もかっこよくて,「隣のおじさん(アジョシ)」という呼び名には,めちゃくちゃ勿体無いぞ。どこがオジサン?
どう見てもお兄さんでしょ。
ヤク中の母親を持ち,世間からも冷たい目で見られていたソミと,工作員時代に,お腹の子もろとも愛妻を目の前で失ったトラウマから,その瞳に消えることのない暗い哀しみを湛えてひっそりと生きていたテシク。
二人の間に絆を芽生えさせたのは,互いの抱える深い孤独だったのだろう。事件に巻き込まれ,ソミの命が危うくなったときに,再び「守るべき存在」を得たテシクが生ける屍から従来の超一流の殺人マシーンとして蘇る・・・・。
このウォンビン演じるテシクの変貌はすごい。無気力で哀しげで,影をまとったような表情の彼が、単身で敵方に乗り込んでいくときには別人のように猛々しく精悍に。根暗な彼も獰猛な彼も,どっちもまあ,ふるいつきたいくらい男前ではあるけれど。
身体能力も戦闘スキルももちろんだけど,ソミ救出への執念というか,愛の一念のなせる技は向かうところ敵なし。特にソミが殺されたと思い込んで復讐を成し遂げるシーンの,テシクの表情のすさまじさは鳥肌が立つほどだ。アクションシーンは,銃撃戦もだが,彼の目にも留まらぬナイフさばきの鮮やかさは見どころだ。
しかしこの作品,敵の残酷さや手ごわさ,卑劣さがこれまた桁外れにすごい。日本ではとても考えられないような犯罪・・・子どもの臓器売買を生業とする連中が相手なのだから。これ,実際に韓国や中国の闇社会で行われていたら怖いな,とも思った。韓国映画独特の一切手抜きなしの残酷描写が苦手な人には,いくらウォンビンが素敵でもお勧めはしないかな。

悪役も「レオン」並みにぶっ飛んでいていて,怖いのだけど妙に魅力的なキャラが揃っていた。こういう突き抜けた恐ろしさと不気味な個性を表現させたら,脇役さんも含めて韓国映画ってほんとに上手いと思う。
今作で一番光っていた悪役は,ラム・ロワン役のタナヨン・ウォンタラクン。なんとタイの役者さんだそうで。テシクとの一騎打ちで殺されちゃうし,殺されるしかないとは思うけど,実はこの彼,純粋に悪党だとは言えないような「あること」をテシクのためにやってくれているので,殺されちゃってちょっと残念。
ソミ役のキム・セロンちゃんは,さびしげな顔立ちが薄幸そうで利発そうだ。もちろん大人顔負けの演技力には唸ってしまった。ラスト,おそらくこれから警察に収監されるテシクが,ソミに雑貨屋でたくさんのお菓子を買い与え,「一人で生きろ。」と言う場面は泣けた。
そして「一度だけ抱きしめさせてくれ。」とソミに懇願するテシク。無邪気に広げたソミの腕がテシクに回される・・・・。心に焼き付く切なくも温かい抱擁シーン。この時のテシクは,自分が守りきれず,この世に生を受けられなかった我が子にも思いを馳せていたのではないか?と思った。

そしておそらくソミは,テシクとの約束を守って独りで気丈に生きていきながらも,もし叶うならば何年でもテシクの帰りを待つのではないだろうか・・・どういう形でも,この二人を再び逢わせてあげたい,と私的には願ってしまうラストだった。
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こちらにもこんにちは~
ホラーやバイオレンスは苦手ですが、内容によっては観てよかった!と思えるものがあるかも…と、
今回思った次第です。
脇役、おっしゃるように本当に素晴らしかったですね。
>怖いのだけど妙に魅力的なキャラが揃っていた。
ほんとに。それぞれのキャラが確立していて、記憶に鮮明です。
あの人たちがいるからこその作品だと思います。
ウォンビン、凄味がありましたね。ななさんの
ふるえる気持ち、とてもよくわかります!
>どういう形でも,この二人を再び逢わせてあげたい
それは私も思いました。
台詞の「一度だけ」の意味を考えるととても切ないです。
投稿: 孔雀の森 | 2012年2月 9日 (木) 07時11分
もうね〜、ウォンビンがかっこよすぎる映画ですよね〜〜
このかっこ良さは、女性だけでなく男性も認めざるを得ないでしょう!
前半のくしゃくしゃヘアも後半ヘアカットしてからも
どっちもかっこいーよーー
ウォンビンがかっこよすぎるだけでなく、
アクション、バイオレンス、ドラマと見応え満点で。
ソミちゃんもかわいいし。
私もまたレンタルして観ようっと♪♪
投稿: kenko | 2012年2月 9日 (木) 21時35分
孔雀の森さん こちらにもありがとう。
韓国映画のバイオレンスは物凄いので
残酷な描写が苦手なかたにはキツイものがありますね。
でもただの暴力ではなく,深みのあるテーマや
唸るほどに達者な役者さんが揃っていることも多いし
何よりそのアクションが見事なので,
韓国のバイオレンス映画は時々早回ししつつも観てしまいます。
ウォンビンのようなイケメンの初アクション映画ならなおさら。
悪役みんなキャラ立って光っていましたね。
悪役の個性って大切ですよね。
テシクの「一度だけ・・・」は切なかったです。
もう二度と逢えないし,逢わない方がいい,
ソミには平穏で幸せな人生を送ってほしいという
彼の気持ちも込められていたのかな。
でも再びどこかでいつか逢わせてあげたいなと思ってしまいました。
投稿: なな | 2012年2月10日 (金) 00時37分
kenkoさん こんばんは!
ウォンビン・・・・私はずーっと口を半開きにして
彼の美しすぎるお顔と肢体と,そしてその演技力に
始終見入ってしまっていました。
脚!脚!あの脚の長さ!
イ・ビョンホンもアクション映画カッコいいんだけど
高身長と脚の長さはやっぱりウォンビンには負けるので・・・。
凄味のあるワイルドなウォンビンの素敵なこと!
鬼太郎ヘアのときは美青年って感じだし
角刈りのときは渋さも加わって・・・35歳の彼,今が一番
男性として美しいのかも…若すぎず,老けすぎず・・・
でももっと年を重ねてもその年齢なりにカッコいいんだろうなぁ。
投稿: なな | 2012年2月10日 (金) 00時44分
>悶絶するくらい超カッコいいハードボイルドなウォンビンに会えます!
ななさんのこの言葉につられて見ましたよ(笑)
ほんとにウォンビン、カッコよかったですね~^^
雑誌でしかお顔見たことなかったので、映画はお初でした
35歳なんですか? もっと若いかと思ってました^^;
ハードなヴァイオレンス映画が苦手なので、
ところどころ目を覆うシーンがたくさんあったけど、
なんとか最後まで見れました^^;
あの腹筋に惚れましたわ(笑)
投稿: ちー | 2012年2月10日 (金) 20時55分
ちーさん こんばんは
このウォンビン,カッコいいでしょ。
文句なしです。アジアの俳優さんって
ものすごく眉目秀麗ではないけどカッコいい方が多いのですが
(ヨン様もビョン様も完璧な美男ではないですよね)
でもこのウォンビンはもともと顔立ちそのものが
とても美しい男優さんだと思います。
でも,美しすぎるゆえに,演技力が目立たなかったのに
最近の彼は「母なる証明」での汚れ役や,この作品での
身体を張ったアクション演技などで,新境地を開いてきましたね。
これを機会に彼の過去作品もお勧めしますが
まずはチャン・ドンゴンの弟役をやった「ブラザー・フッド」をどうぞ。
このテシクより可愛いカッコいい彼に逢えますよ。
投稿: なな | 2012年2月10日 (金) 22時51分
うーん、やっぱり何度観ても散発前と後でアジョシが別の人に見える。もしかしたら別の人がやってるんじゃないでしょうか。・・・単に私の目が悪いのかもしれませんが。この記事の最初の文章も「ずっと疲れっぱなし」だったと読んでしまった
まあ確かに疲れる映画でもありましたけどね
鏡の前に立って散髪するシーン、わたしはデニーロの『タクシー・ドライバー』みたいだな、と思いました
最近おなかがでっぱり気味なので、ウォンビンの何分の一かでもひっこめたいと願うわたしでした(願うだけ)
投稿: SGA屋伍一 | 2012年2月10日 (金) 23時56分
この映画はウォンビンの格好良さと、監督のアクションを撮る巧さと、そして悪役の良さですよね。
特にあの憎たらしい兄弟とは裏腹に、純粋に殺し合いをしたいだけでアジョシに挑んでくる殺し屋さん。
いいッスわ~。
投稿: にゃむばなな | 2012年2月11日 (土) 09時33分
SGAさん こんばんは
>この記事の最初の文章も「ずっと疲れっぱなし」だったと読んでしまった
ははは,「ずっと疲れっぱなし」・・・
それは私の人生そのもの。って,暗くなっちゃってどうする!
どの髪型も似合うんですけどね,ウォンビン
でも私は鬼太郎ヘアの方が好きかな。
確かに別人のように雰囲気変わりますよね。
デニーロのタクシードライバー
あの作品ではモヒカンヘアでしたっけね。
髪形を変えて心根も変える・・・
うーーん,カッコいいですよね。
投稿: なな | 2012年2月12日 (日) 21時54分
にゃむばななさん こんばんは
>憎たらしい兄弟とは裏腹に、純粋に殺し合いをしたいだけでアジョシに挑んでくる殺し屋さん。
そうですね~,悪役さんはどれも個性的で
私は個人的にはあの兄弟の弟の方も
けっこうキレっぷりやアブナイ雰囲気が気に入ったのですが
やっぱりあの寡黙な殺し屋は光っておりましたね。
ウォンビンのアクションも惚れ惚れ~~~
投稿: なな | 2012年2月12日 (日) 22時01分
こんばんは~~♪
凄いよね~!!!ウォンビン!!!
彼が、こんなハードボイルドな役が合うとは夢にも思わなかった。冒頭のはかなげな抜け殻のような姿から、守るものが出来て一気に強い~強すぎる男に変貌するの素晴らしかった。。。
彼とキム・セロンのバランスもよかったね。
こういう組み合わせって下手したら少女趣味のお兄さん(おじさん)に見えちゃうけど~
敵役がまた凄かった。悪い奴はここまで悪くないと!って見本のような。中途半端はいけない~
お話自体は、本当にあったら怖いな。でも否定も出来ない・・・っていうものでしたが。
どこの国にもこういう闇はあるんだろうなぁ。残念だけど。
DVDがもう発売されてるのに~予約忘れて
でも絶対買おうと思ってる1本です。
投稿: マリー | 2012年3月 4日 (日) 22時43分
マリーさん こんばんは
すごかったねぇ,ウォンビンのカッコよさ。
初のアクション映画なんだってね。
恋愛ドラマ専門の若いころと違って
兵役後の彼は「母なる証明」で演技派でもあることを証明し
そして今作ではアクション俳優もこなせることを証明しましたね。
昔よりちょっと痩せたからよけいにカッコよくなってました。
キム・セロンちゃんも「美形」すぎないところが
よかったです。絵に描いたような美少女だったら
確かに「アブナイおじさん」に見えたかもね。
韓国映画の悪役は,どの作品でもけっこう
半端なく突き抜けていますね。
リアルにあれだけの悪人がごろごろしてたら
ちょっと怖いです…韓国。
DVD,私はもちろん買いました~~。
何度でも観たいです,ウォンビン・・・・
投稿: なな | 2012年3月 5日 (月) 20時30分