プレデターズ
元祖プレデター(1作目)はTVで観た覚えがある。主演がシュワちゃんだったことは忘れてしまっていたが,ジャングルとか,身体が見えなくなるカニのお化けみたいな顔のグロテスクなエイリアンとか,そんなことは覚えていた。エイドリアン・ブロディが主演と知って興味半分で鑑賞。
設定が面白いですね,これ。舞台が地球ではなく,プレデターたちの所有している「狩り」用の惑星で,そこに地球から極悪人や暗殺者や凄腕の軍人たちが狩りの獲物として拉致されてくる,というのがユニーク。
別にこのシリーズのファンでもなんでもないので,プレデターのヴィジュアルや戦闘力について何の知識もなく,それゆえにこれまでの作品と比べることもせずに素直に観た。いや~,たいがいのホラーはへっちゃらな私だが,こういう先の見えないジャングルみたいなところを進んでいって一人ずつ殺られていく,という展開はまるでお化け屋敷の中を歩かされているみたいで,結構怖かった。
こういった展開のサバイバル映画では,誰が先に退場するかなんとなく予想してしまうものだけど,この作品,いかにも強そうなキャラがあっけなく退場したり,その反対もあったりして,予想を裏切られるので目が離せなかった。
あと,寄せ集め集団(それもみんなある意味殺人者)である彼らの結束力や信頼関係が弱く,「お荷物な存在は見捨てる」とか「味方であってもむやみに信用するな」という暗黙のルールが漂っていて,そんな中,一番そんなことをしそうもないキャラに見えたやつが実は鬼畜だったり,その反対に眉をひそめたくなるようなキャラが勇気ある散り様を披露したりして,ヒューマン面でも,なかなか捻りのある展開になっていた。
そしてなんといっても主演を演じ,ラストには最強のプレデターとガチンコ対決をするエイドリアン・ブロディが凄かった。
なんといっても彼は戦場のピアニストのイメージが大だから。キングコングでジャングルの中でお化け昆虫や恐竜から逃げるシーンも演じたが,あの作品でも一応「劇作家」という文系のキャラだったし。しかし彼が,コングとのカーチェイスの場面を,スタントなしで楽しんで演じたという逸話から,その身体能力の高さは知っていた。
今作では鍛え上げたマッチョな身体を披露するとともに,主人公の精悍さや冷酷さといった内面も見事に演じ上げていたように思う。
・・・・しかし,プレデターのヴィジュアルは・・・・何度見てもグロいです。(あんまり直視したくない。)
うーーん,予想してたよりはずっと楽しめたことに自分でも驚いた作品。(あまりこの手は得意ではないので) 従来のプレデター・シリーズのファンの皆さんの感想はどうなんでしょうね?賛否両論のような気もします。
続編がありそうな終わり方だったが,どちらにしてもエンドレスに続くサバイバルゲームなんだろうなぁ・・・。
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「プレデターズ」★★★
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ニムロッド・アーントル監督、107分、2010年7月10日公開、2010,アメリカ,FOX
(原題:PREDATORS)
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ななさん、こんばんは♪
コメトラ感謝です(^_-)-☆
異常な暑さが続いていますが。ななさん夏バテして
いませんか?今日なんてクーラーつけていて、部屋の
温度が29度でした(^_^;)もう、溶けそう(笑)
さて、作品ですが・・・私もこういう作品はあまり
観ないのですが、ななさんと同じで意外と楽しめちゃいました。プレデターにあまり思い入れがなかったのが良かったのかも?(笑)
エイドリアンは意外な役と思いましたが、そう言えば
コングでもアクションしてたんですよね^^
最後の画像凄い(^_^;)
よくこんな画像見つけてきましたね(笑)
続編ありそうと言う終わり方ですが、どうなんでしょうね(^^;
投稿: ひろちゃん | 2010年7月24日 (土) 20時14分
こんにちは!
暑いね〜、、、
プレデターは好きなシリーズですが、今回は人間が中心になってしまっていて
イマイチでしたよ。
エイドリアン・ブロディがさまになっていて、マッチョ体型にもびっくり。
キングコングの時、スタントなしだったんだね。
もともと身体能力のある人なんだな〜
続編があれば、またみたいです!
投稿: アイマック | 2010年7月26日 (月) 16時05分
ひろちゃん こんにちは!
ほんと暑いですね~~~
昨日の午後に猛烈な雷雨が1時間も続いて
やっと1週間続いた灼熱地獄がほんの一瞬和らぎましたが
今日はまたもとの地獄に戻ってしまいました。
我が家では猫と年寄りが一気に食欲を無くして
息も絶え絶え~って感じです。
で,この作品ですが
思い入れやこだわりがない方が素直に楽しめるかな?
案外面白かったので満足です!
エイドリアンはキングコングではけっこうアクションしてましたよ~
ただどうしても「ピアニスト」のキャラが被っちゃって
線が細くみえてしまうんですが
今作では性格も含めて完全に「強い」キャラに変身していましたね。
この意外性を狙った(?)キャスティング
案外よかったんじゃないかな。
投稿: なな | 2010年7月26日 (月) 19時30分
アイマックさん こんばんは!
ほんと暑い!溶けてしまいそうに暑い!
・・・・夏は嫌いだけど今年の夏は特にひどいわ。
で,この作品,私は人間ドラマの方が結構楽しめました。
あのいかにも弱そうだった医者の変貌が一番印象的だった。
>キングコングの時、スタントなしだったんだね。
そうなのよ~,特典で言ってたけど
ニューヨークでコングとカーチェイスする場面
一応運転手にスタントマンを用意してたんだけど
エイドリアンが「こんなん得意だから~」と自分でやっちゃったそうです。
「ダージリン急行」でも列車に飛び乗るシーンの
彼の走るフォームがとってもきれいだったのを覚えてるから
身体能力は高いんでしょうね。
投稿: なな | 2010年7月26日 (月) 19時42分
ななさん、こんばんは!
今までの「プレデター」シリーズファンとしては、上出来!という感じでした。
1作目を思わせるジャングルで一人一人狩られていく緊張感みたいなものがしっかりと出ていました。
登場人物は1作目よりもそれぞれキャラが立っていたのもよかったかな。
まともそうな人の正体はなるほど!と思いました。
ある意味、プレデターは人を観る目がありますねえ。
投稿: はらやん | 2010年7月26日 (月) 20時12分
はらやんさん こんばんは!
上出来ですよねぇ。
>1作目を思わせるジャングルで一人一人狩られていく緊張感
そうなんですよ,わたしも1作目の
あのジャングルならではの緊張感と恐怖感が
実は一番心に残っているので
似たテイストのこの作品はなんだかとても懐かしく
そしてワケアリの登場人物たちにも
感情移入はしませんがとても面白く観れました。
投稿: なな | 2010年7月26日 (月) 23時49分
こんにちは!
そっか、ブロディ氏はピアニストのイメージが強いけど
『キングコング』でもスタントなしでがんばってたんですね。
もともとデキル人なのか。
新しいプレデターの顔はあんまり好きじゃないけど、
昔ながらのプレデターさんの顔は愛おしいです。
投稿: kenko | 2010年7月30日 (金) 11時07分
kenkoさん,こんにちは!
そうなんですよ~
ブロディ氏はもちろんピアノも得意だとは思いますが
なかなか運動神経もよろしいようですよ。
あの筋肉も伊達ではなく
もともと「デキル」人だったようです。
>昔ながらのプレデターさんの顔は愛おしいです。
あの,やられちゃった方のプレデターさんが
元祖さんの方ですよね?
投稿: なな | 2010年7月31日 (土) 16時55分
あはは、ななさんも楽しまれたようで、よかった、よかった。
あたしも結構たのしんだ部類です。
巷のプレデター・ファンには、あまり芳しい評判ではないようですが、スチャラカで見る分には、楽しめますよね。
といいつつ、最初のシュワちゃんのから、劇場で見ている私です。
エイドリアンさんは≪できる≫のは新たな発見でいいのですが、へたれなイメージを背負いながら、こういう役もできる!というあたりにまた面白さを感じました。
でも、やっぱあのプレデターのどアップはやですよね。
投稿: sakurai | 2010年8月 1日 (日) 17時12分
sakuraiさんも楽しまれたようですね!
そうそう、軽い気持ちで楽しんだ方がいいですね。
ジャングルのプレデター,っていう設定と
エイドリアンがここまでマッチョにサバイバルするというキャスティング
それだけでも十分楽しめたような。
コアなファンにはいろいろ突っ込みどころがあるのでしょうけど。
>でも、やっぱあのプレデターのどアップはやですよね。
エイリアンも,そこそこいやですけど
プレデターもグロイですよね。
投稿: なな | 2010年8月 2日 (月) 00時36分
ななさん、おはようございます。新しいプロフ画像もお美しいですね
その後運動の方ははかどってらっしゃるでしょうか
それが必ずしも一流の条件ではないですけど、役に応じてきっちり体を作ってくる俳優さんはやっぱりすごいと思います。日ごろ体型のコントロールに苦労してる身としては。ジェームズ・マカヴォイも『ウォンテッド』の時「トレーニングがイヤでイヤで」とか言いながら、ちゃんとマッチョマンになってたしな
あ、でも上のコメントを見るともともと筋肉はあったみたいですね。着やせするタイプ?
ともかくE・ブロディ氏への尊敬の念をさらに厚くしたわたしですが、一方でこの映画、彼のドアップが多いもんだからこれまで以上にその鼻の大きさが気になってしまいました(笑) まあそのおかげで緊張感溢れるシーンでも、彼のアップが出てくるとなんか和んだ気分になれましたよ~
投稿: SGA屋伍一 | 2010年8月26日 (木) 07時25分
SGAさん こんばんは!
>その後運動の方は・・・
顎のあたり。
ありがとうございます。体力と筋力がついたのか
今年はまだ夏バテしておりません。
それと(写真でもわかるかな?)
なぜか顔が小さくなりました
で,運動後の夜中のビールがウマイ・・・
飲みすぎるとせっかくの運動効果が台無しなんですがね。
>役に応じてきっちり体を作ってくる俳優さんはやっぱりすごいと思います。
そうですね~,男優さんなんぞは筋トレで鍛えた体は必須ですよね。
マカヴォイくんのあのマッチョぶりは
普段の文学系弟キャラの彼のイメージからすると
とっても強烈でした~。でもトレーニング嫌いだったのね。
エイドリアンのお鼻は確かにかなりの「鉤鼻」ですよね。
あの下がり眉と魔法使いのような鉤鼻が
きっとこの方のチャームポイントではないかと・・・
しかしこの作品の彼は坊主に近い短髪だったせいか
私にはジローラモさんにも見えましたわ。
投稿: なな | 2010年8月26日 (木) 23時39分
初めまして。他の作品の感想を見てプレデターズの書き込みしにきました(笑)
私も新しいプレデターは嫌いですが、kenko様と同じくプレデターが愛おしいと思う、変わり者と言われる者です(笑)
なな様の日記とても良く書かれていて、すばらしいと思います。見たことが無い作品をなな様の日記を参考にこれから借りていきたいと思っております。
ちなみに今日は小さな中国のお針子を見た後にたまたま携帯で検索掛けてなな様の日記にたどり着きました。
素晴らしい感想でした。
これからも楽しみにしております。
投稿: Sydney | 2010年9月30日 (木) 15時43分
Sydneyさん こんばんは
ようこそいらっしゃいました~
元祖プレデターのファンでいらっしゃるのですね。
確かに新しいプレデターに比べれば
同じプレデターでも「善人」キャラに見えましたね。
拙記事に過分のお褒めの言葉ありがとうございます。
独断と偏見で思いつくままに綴っておりますが
作品選びの参考になるなら嬉しい限りです。
「中国のお針子」は大好きな作品です。
主演男優さんのファンだということもあるのですが
作品自体も詩のように美しいですよね。
また遊びにおいでくださいね。
投稿: なな | 2010年9月30日 (木) 22時46分