キング・アーサー
マッツ祭り第3弾はちょっと古いけど2004年製作のこれ,キング・アーサー。実はこれは劇場で観たんだけど,初見時はイマイチで。
後半の戦いがクライマックスになるあたり,ストーリーがよくわからなくなったのと(なんでアーサーたちは残って戦ってるの?とか)クライヴ・オーエンが中世の騎士というよりは現代のサラリーマンの容貌に見えるとか,アーサー王伝説ってほんとはあんなもんじゃないよな~とか,キーラのあの原住民メイクは,さすがにあれはないだろうとか,雑念がいっぱい出てきちゃって。
それでもこの手の史劇ものは大好きなので,DVDになってからも何度もレンタルして観てるうちにストーリーやキャラ設定の細かいところも掌握でき,だんだんお気に入りの作品に。
そして気づいたのだ…この作品,後に知名度の上がる欧州俳優たちがたくさん出てるってことに!英国はもちろんのこと,デンマーク,ドイツ,スウェーデン出身の俳優さんたちが,それぞれハリウッドにはない味わいを見せてくれている。その多彩な顔ぶれとキャラ立ちが楽しい。
ランスロット役のヨアン・グリフィズは英国の俳優さん。タイタニックで助けに戻る救命ボートの舵取りをしていた乗組員役の時とは打って変わって,二刀流を操る騎士姿のカッコいいこと,クールなこと。
サクソン王の息子シンリック役にドイツのティル・シュヴァイガー。あの名作ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアやイングロリアス・バスターズではあんなにかっこいい役だったのに,この作品ではちょっと浮かばれない役かも・・・・もったいない。
ガラハット役のヒュー・ダンシーは,この作品の後でブレイクしたので,これにも出てたとは,再見時にやっと気づいた。円卓の騎士の中ではヴィジュアル的には弟キャラのようなちょっとかわいい感じ。
悪役のサクソン王セルディックには,スウェーデンの名優ステラン・スカルスガルド。
そして鷹を連れた寡黙な騎士トリスタンにデンマークのマッツ。
こうやって画像を見るとさすがに今より若い。頬に施されたメイク?やこめかみの三つ編みも妙に似合ってて,口数も表情の変化も少ないのにめっぽう強いトリスタン。
古い言葉だけど「男は黙ってサッポロビール(←死語?)」という感じで他の騎士たちに比べて出番が多いわけでもないのに,存在感があった。騎士たちが余興でダーツのようなナイフ投げ遊びに興じているときに,一発で的中させたトリスタンが,仲間にコツを聞かれてただ一言「真ん中を狙う」と言った台詞が超クール!・・・そう,確かに真ん中を狙えばいいわな,できれば。
鷹を連れてる,というのも動物好きの私にはポイント高い。マッツが,いやトリスタンが討死したときに,悲しげに鳴きながら上空を舞う鷹の姿が可哀そうだった・・・。
その他にも氷上での戦いで自らを犠牲にして仲間を救った心優しいダゴネット(レイ・スティーヴンソン)や,荒くれで子煩悩なボウズ(レイ・ウィンストン)も素敵だった。円卓の騎士たちは誰もが印象的で,ともすれば主役のアーサーを食っていたかもしれない。男臭いワイルドなイケメンたち(オッサンも可)に萌えたければこの映画を観るべし。ストーリーなど細かいところは目をつぶろう。
素顔のマッツ。こうやって見ると目のあたりなんぞ,案外東洋的な「和顔」かも。
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おぉぉ!マッツまつり・・・(いいにく;)のようですね。
「しあわせの孤独」を見た後にこれ見たんで、マッツさんが、普通以上にカッコよく見えたのを思い出しました。
うーーーーん、もともとのアーサー王ってのは、ローマ帝国時代に活躍をした武将がモデルらしいのですが、あたしたちがよく知るアーサー王伝説の方が、お話的にはいいですよね。
6年くらい前だと、まだまだ知名度低めで、地味な役柄が多かったクライブさんでしたが、この辺りからアクションも増えてったような。
6年くらいで、役者さんの立ち位置もずいぶん変わるんだなあとも感じられる作品ですわ。
あんまりオリジナリティは感じられませんでしたけど。
そうそう、今晩、「ミレニアム」の本が出来るまで・・・みたいな特集をWOWOWでやるようですね。
楽しみ♪
投稿: sakurai | 2010年7月11日 (日) 16時29分
sakuraiさん,こんばんは!
マッツまつり,確かに言いにくい~~(爆)
>「しあわせの孤独」を見た後にこれ見たんで、マッツさんが、普通以上にカッコよく見えたのを思い出しました。
そうですね,「しあわせの・・・」のマッツはやや優柔不断な優しいキャラでしたもん。
このトリスタンの豪胆さとは正反対ですわ。
私は強いマッツも弱いマッツも大好きですが。
クライヴはまだそんなにブレイクしてなかったのですね。
というか,こういうアクションものに彼が?という違和感が大きかったですね。
彼は基本「憂い顔」なんで,確かに地味な感じがしますし。
>6年くらいで、役者さんの立ち位置もずいぶん変わるんだなあとも感じられる作品ですわ
この作品に出た役者さんはおしなべてその後知名度が上がった方が多いですね。
そういう役者を発掘したという点では
監督や製作者は先見の明があったのか~~~
投稿: なな | 2010年7月11日 (日) 22時33分
ななさん、こんばんは~♪
今日も暑い一日でしたね。
あははは、そうか、内容ではなく出てくる個々の男たちの魅力を味わうのに専念すればそれはそれでなかなか素晴らしい作品なんですね(笑)
クライヴ、サラリーマンて!わははは♪
まっつー、ボンドの悪役の次に見た「しあわせな孤独」でやられたので、またあんな顔が見たいなと思っているのですけど…
そうそう、教えていただいた「シャネル~」「誰がため」借りました!!ここではどんなまっつーが見られるのかものすごく楽しみです☆
ティルさん、「イングロリアス・バスターズ」ではかっこいい役とのこと、安心しました(嬉)こちらも早く見たいです♪
投稿: 武田 | 2010年7月13日 (火) 00時42分
武田さん こんにちは!
ほんと毎日不快指数高いですね~
体調不良になりそうですわ。
クライヴはなんだか甲冑を着て馬に乗ってるよりも
スーツ着せて満員電車に乗せた方が似合うような気がするのは
私だけでしょうか・・・?
>そうそう、教えていただいた「シャネル~」「誰がため」借りました!!
おおそれは!武田さんもまっつ祭りですね。
きっと「誰がため」のほうがお気に召すのではないかしら。
「誰がため」はトゥーレ・リントハートも素敵ですわよ。
また感想をぜひぜひアップしてくださいませ。
>ティルさん、「イングロリアス・バスターズ」ではかっこいい役とのこと
うんうん,ティルの渋さが全開の役でしたわ。
この「キング・アーサー」でのティルさんは
役柄もですが髪型などのヴィジュアルもちょっと似合ってなかったですね。
ま,彼の出演作ではやっぱり「ノッキン~」が一番好きですが。
投稿: なな | 2010年7月13日 (火) 19時49分