プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂
ブロークバック・マウンテン以来,愛してやまなかったジェイクの,ほんっと久々の日本劇場公開作と聞けば,どんな駄作でも,劇場に駆けつけるつもりでいたけれど。
原作は人気のあるゲームなんだって・・・,もちろん知らないけど。ま,とにかく魅力のあるジェイクが観れたらいいや,という軽い気持ちで,公開日に鑑賞してまいりました!
お話の舞台は古代ペルシャ。ジェイクが演じたペルシャの王子ダスタンは,スラム出身の孤児で,少年時に王に見そめられて養子になり,王家の一員になった,と言う設定。王から特に信頼と愛情を受けていた彼だが,父王殺しの疑いをかけられ,一転して義兄たちから追われる身に。彼は一緒に逃げるはめになった聖地アムルートのタミーナ王女とともに,時をさかのぼることのできる不思議な「時間の砂」の入った魔法の短剣をめぐって,決死の冒険を開始することになる・・・・。
もっとシンプルでアクションと宝探しオンリーのお話かと思っていたら,これがけっこう深くて濃い内容だったかも。家族愛,兄弟愛,やり直しを願う苦い過去などなど,考えさせられる要素もけっこう入っていた。ただし,ゲームが原作というだけあって,見どころの基本はやはり,現実にはあり得ないようなスケールの,人間離れしたチェイスやバトル,それと「時間の砂」が時を巻き戻す場面の,美しくファンタジックな映像だと思う。
とにかく展開がジェットコースターなみに速いので,ゲームを知らない身としては,ところどころ置いてけぼりを食らいそうになったが,それでも最後までハラハラしつつ楽しめた。
われらがジェイクのダスタン王子は,養子だからイジメられキャラかと思ったら全然そうではなく,とにかく勇敢で怖いもの知らずの,これまでの彼のイメージとは一味違うキャラクター。苦境に立たされてもめげることなく,果敢に立ち向かっていく。そしてめちゃくちゃ身体能力が高い。鍛え上げられ,増量された筋肉を駆使しての肉弾戦や,サーカスの軽業師顔負けのアクションの連続。 あれ,彼ってこんなに運動神経よかったっけ?と目を疑うほど。
しかし基本は演技派のジェイクならではの,ダスタン王子の内面を表現する細やかな表情の演技もさすがで,彼のやんちゃでお茶目な面や,父や兄や王女に対する気持ちもよく伝わってきて,単なるゲームキャラにとどまらず,人間味のある魅力的な主人公になっていたと思う。タミーナ王女と最初は喧嘩や騙し合いばかりしていたのに次第に惹かれあっていく過程もとってもよかったなぁ~。かけあい漫才みたいに面白い台詞の応酬もあった。
とにかく大画面で動くジェイクを目にするのも久々なので,懐かしいやら愛おしいやら。この作品のジェイクは,特に全編出ずっぱりなので,ファンにはたまらない一作だ。( あ~,そういえばこんな顔だった~)とひとり悦に入ってしまった。体格は激変したが,お顔はそんなに変わっていないので,時折見せるジェイクらしい表情は,アラビアの王子様というよりも,やはりアメリカの青年のようで。
どんなラストで締めくくるのかとハラハラしながら観ていたら,いきなりドタバタとハッピーエンドに急展開して終わったのにはちょっと都合がよすぎて呆気に取られたが,ま,ディズニーだから,この徹底した「めでたし,めでたし」でよいのだろう。
主要登場人物以外にも,個性的で魅力的な脇役が揃っていて(暗殺者のリーダーや,砂漠の族長やナイフ投げの名人や)衣装や映像やオリエンタルな雰囲気もとても楽しめる作品だった。エンタメ作品としてはオススメ。ジェイクファンには手放しでオススメ!ぜひ大画面でどうぞ。
それにしても,劇中で言われていた,「ダチョウは自殺しやすい」って,ほんとかな?(あのダチョウレースは面白い映像だったねぇ)
オマケ ジェイク二連発
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