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2010年3月 1日 (月)

恋におちて

Cap060
ニューヨークのマンハッタンが舞台の,切ないプラトニック・ラブストーリー。演じたデ・ニーロ41歳,ストリープ35歳の,まさに大人の恋の物語。

リアルタイムで観た覚えがあるけど,その時は自分も若かったので,それほどピンと来なかった。主人公たちが中年男女だったので,共感しにくかったのだろうか?しかし彼らの年代を越えた今,久々に再見してみると,しみじみといい作品だなあと感動,そして共感。
Cap003
互いに配偶者に何の不満もないのに,ある日突然出会い,やがて恋に落ちる,ひと組の男女,フランクとモリー。どちらにも幸せな家庭があり,フランクの場合は可愛い子供もいて。

二人とも,失うものの大きさも予測できる年代だけに,情熱だけで突っ走るわけにはいかず,特にモリーは一線を越えることに強いためらいを感じるのだが…。
Cap020
恋のごく初期の段階には,屈託のない笑顔だった二人が,気持ちが真剣になるにつれて,次第に辛そうな表情になっていく。分別盛りの中年になってから訪れた本当の恋は若いときよりずっと重症なのだ,ということが伝わってくる。(これ,すごくよくわかるなぁ~。だって,若いころほどのエネルギーもない年代で,分別を超過させるほどの強い想いなんだから。)

もちろん配偶者にとっては,情事以上に許しがたい裏切りで,フランクが妻に「僕たちは何もせずに終わってしまった。」と告白したとき,妻が「その方がよほど悪いわ。」と言って夫をひっぱたいた気持ちもまた,よくわかる。肉体的な裏切りよりも,はるかに悪い精神的な裏切り。
Cap040

この作品のデ・ニーロは,アクの強さも,強烈な個性も皆無の,ごく普通の中年男性を演じていて,それはそれでとても難しい役だと思うのだけど,その「普通っぽさ」が見事にハマっていた。まったくこの方は,稀代の名優で,ギャング,ボクサー,与太者,悪魔,殺人者,難病患者・・・・なんでもござれなのだけど,ごく普通の人間の役って,珍しいんじゃないだろうか?
Cap004
この作品では,デ・ニーロの繊細な目の演技に注目してほしい。どちらかというと全身で演技するイメージの強い彼が,主にまなざしの表情の変化だけで,恋に落ちた中年男の気持ちをデリケートに表現している。

少年のようなときめきや,妻への自責の思いや,抑えきれない情熱や,諦めきれない想いなど・・・・・,デ・ニーロの表情を観ていると,彼の妻に何の落ち度もないことがわかっていても,彼の恋を応援せずにはいられなくなる。
Cap055
そしてもちろん,名女優メリルも素晴らしい。この二人だからこそ成立した珠玉の傑作と言っていいだろう。逢瀬を重ねる度に,生き生きと綺麗になっていくモリー。彼女のためらいや恥じらい,そしてフランクを想うときの少女のような瞳の輝きのなんと美しいこと。前髪を立ち上げた彼女の髪形や,肩パットの目立つジャケット,フレアースカートなどのファッションも,なんだかとても懐かしかった。

シンプルなのに,何度見返しても飽きない,素晴らしいラブストーリーだと思う。これもまた,クリスマスになると,観たくなる作品のひとつ。

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映画 か行」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。

若き頃のデ・ニーロ祭、楽しく拝読しています。
先の『ディア・ハンター』もいろいろ思うところのあった作品なのでコメントさせていただこうと思いつつ今になってしまい・・・そして本作!

確かに、一癖も二癖もある役柄の多いデ・ニーロにして、この等身大の“ごく一般的な感覚を持つ”男性役。でも違和感など無く、フランクの繊細な感情に移入してしまう自分がいました。

>一線を越えることに強いためらいを

時折、信じられないくらいにあっと言う間にそういう状況に陥ってしまう男女が描かれる物語もある中、本作のような繊細さは共感できるものがあります。

本作、私も幾度か観返しているのですが、もう十数年以上も前だったと思いますが母に薦めて(私も)母と一緒に観た記憶があるのです。
モリーがフランクと会うのに中々洋服を決められなくて慌しげに待ち合わせ場所に向かうシーンで、母が小走りのモリーを見て「早く早く…」と小さく口走っていたのが記憶に残っているのですよね。

また観てみたくなりました。(*^_^*)

ななさん、こんばんは~。
この役のデ・ニーロが一番好きだし、この役のメリル・ストリープが一番綺麗だと思います。本当に好きです、この作品!最初はレンタルして観たんですが、あまりにも気に入ったのでDVDを購入したぐらいです。

元ネタはデビット・リーン監督の「逢びき」という作品で、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番で有名な名画なのですが、私は何故かこっちは好きではないんですよね・・・。
やっぱり、デ・ニーロとメリル、この二人の切なさ溢れる演技が素晴らしかったからだと思います。
そういや、デ・ニーロの同僚役でハーヴェイ・カイテルも出てましたね。贅沢な布陣ですね。

ぺろんぱさん こんばんは

デ・ニーロ祭り,楽しんでくださって嬉しいです。
この「恋におちて」のデ・ニーロ。
こんな繊細な感情を表現する彼,初めて観ました。
ごく普通の男性の役って彼のような個性の俳優さんには
難しいと思うのですが,ほんとにどこにでもいそうな男性・・・
それでいて台詞がなくてもしっかりと気持ちが伝わってきて
個性的な役を演じる彼も素晴らしいと思いましたが
こんな役のときこそ,彼の演技の才能が際立つのだと実感。

あの,モリーがデートの前に衣装で悩むシーン
共感できますね~,女なら誰しも。
お母様の独り言も,モリーに感情移入していた証拠ですね。
恋心は永遠だわ~

mayumiさん こんばんは

いいですね~,これ。今あらためて観ると。
なぜか,何度立て続けに観ても飽きないんですよ。
きっとデニーロとメリルの表情の演技が素晴らしすぎて
何度でも観たくなるのでしょうね。
私もDVD注文しましたよ~廉価版出てたので。
手元に置いていつでも観たいわ~

「逢びき」というのは聞いたことあるけど未見です。
きっと「恋におちて」の方が好感度が高そうですね。
役者の勝利でしょうか。

>デ・ニーロの同僚役でハーヴェイ・カイテルも出てましたね。
年齢が同じくらいだからか,この二人はよく共演してますね。
そういえばカイテルもこの作品では
彼に似合わず「普通の中年男性」でしたね。
デ・ニーロとカイテルがもっとずっと若いころに
同じく親友を演じた「ミーン・ストリート」を思いだしましたが
いやー,あの作品の頃に比べると
お二人とも素敵な中年になってました。
現在の彼らは・・・素敵な老年ですが。


こんばんは!
最近のななさんはDVD三昧なのですね。
恋におちてはDVDで見た覚えがあるよ。
不完全燃焼な恋だけど、ふたりはイキイキとしてたね。
デ・ニーロもストリープも大人の恋がよく似合う。

ところでひさしぶりにジェイク・ギレンホールをみたよ。
5月に世界同時公開の「プリンス・オブ・ペルシャ」の予告編を劇場でやってた。
プロデューサーがジェリー・ブラッカイマーだからド派手な映像。笑
もとの題材はゲームでジェイク、マッチョに変身。
てかジェイクだと認識できた人いないかも。^^;
「300」と「ハムナプトラ」を足した感じかなあ。

アイマックさん こんばんは

劇場へ行く間がないのもあるけど
観たい作品がないというのもあって
往年の名作の発掘にいそしんでいます。

80~90年代のデ・ニーロの作品は
どれも傑作ぞろいで,ついついのめりこんで
しまいました。
「恋におちて」は今見ても
ファッションなんかは時代遅れなんだけど
恋愛感情の機微なんかはまったく古さを感じないわ。
デニーロとメリル,この二人の名優だからこそでしょうけど。

ジェイクの新作,やっと日本に来るのね~
でもきっとうちの近くの劇場にはかからないわ,きっと。
なんだかね~,最近のジェイクは
ルックスも昔のようではなくなって
あんまり好みじゃなくなった・・・というのが本音なんですが。
いつのまにか,ジェイクラブが
ヒースラブに取って変わっていたかも。
でも,BBMを見返す時だけは,
やっぱりこのころのジェイク最高~!と思ってしまいます。

■この映画、大好きです!。私も公開時に観ましたよ。音楽が大好きなデイブグルーシン(天国から来たチャンピオンや黄昏)なので特に印象深いです。ビアノ曲も良かったなあ〜。観た時は大学生でしたから随分前ですね。普通の役のデニーロも
やはりイイですね〜。
あ〜、また観たくなっちゃいました。
カイテルさん、出てましたっけ?

みちしるべさん こんばんは

この作品の音楽もとてもいいですね。
テーマ曲ともいえる,あの洒落たピアノ曲
都会的で,センスがよくって
この作品に特にピッタリだったと思います。
私もこの作品を観たのは学生時代でしたが
そのころは完全によさがわからなかったのですが
今観返してみると
二人の恋人たちの葛藤がよく共感できます。
中年の純愛ってのもいいものですね。

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» 「恋におちて」 [It's a wonderful cinema]
 1984年/アメリカ  監督/ウール・グロスバード  出演/ロバート・デ・ニーロ      メリル・ストリープ      ハーヴェイ・カイテル  この作品ってデヴィッド・リーン監督の「逢びき」のリメイク・・・というか、オマージュ的な作品なんでしょうね。出逢いが駅とか、友人のアパート借りるとか。私は不倫ものが嫌いで「逢びき」も作品の出来云々でなく、もう感情的にダメだったのですが・・・何故かこの「恋におちて」は好きです。ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープ、この二人の名優が主人公達の... [続きを読む]

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