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2010年2月11日 (木)

ジョンとメリー

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1969年製作。大阪万博の一年前か~~。もう40年も前の作品なんですね。主演,ダスティン・ホフマン&ミア・ファーロー,DVDリリースも昨年やっとという,アメリカン・ニューシネマ時代の小粋なラブストーリー。置いてくださっていたレンタル屋さん,感謝です。

お話はとってもシンプル。バーで意気投合し,男性のアパートで関係を持った男女の,一夜明けた翌日のお話。
Cap063
この時代には,出会い系もワンナイト・スタンドの恋も,まだまだ一般化してなかったはず。まず肉体関係から始まった二人の関係は,恋愛にまで行きつくことができるのか?

ダスティン・ホフマンが若い!
あの名作,「卒業」が撮られた頃だもんね。とてもハンサム,というわけではないが,それでもやはり彼の存在感や演技のうまさは,このころからすごい。彼が演じた青年ジョンは,家具のデザイナーなので,物語の舞台となる彼のアパートの内装や家具も,とってもお洒落だ。
Cap064
よく知らない相手と目覚める羽目になったふたり。
普通なら,さっさと女性が帰ってそれで終わり,なのだろうけど,この物語のふたりは,いっしょに朝食を取ったりレコードを聴いたりして,しばらく互いに相手の背景や動向を探り合う。

相手は既婚かそれとも未婚か?
異性関係は派手な方か?住所や職業は?

二人の内心の思いは,モノローグ(独白)や回想シーンとなって劇中に挿入される。相手に対する少々の警戒や,現在いるかもしれない恋人への嫉妬や詮索,自分の過去の恋愛との比較・・・・こういう場合の男の本音,女の本音,ちょっとした駆け引き,などが実に面白い。
Cap071
ミア・ファーローのベリーショートと,スモック風のミニドレスや帽子,マフラーといったファッションが可愛い。「ローズマリーの赤ちゃん」の時の彼女を少し思いだす。ボーイッシュでキュートだ。40年前なのに少しも古さを感じさせないファッションは,現代でも通用しそう。(ミア以外の女性の髪形や服装は時代遅れに見えたが)

結局ラストに,やっと正式にカップル誕生,という段になって初めて名前を名乗り合うふたり。この作品の題が活きてくる瞬間だ。観終わって,とても爽快感。始まったばかりのふたりの恋を応援したくなる。
Cap075
それにしても,やはりこの時代の映画はいい。
CG技術や御大層なドンデン返しなどなくても,よく練られた洒落た脚本と役者の確かな演技だけで勝負して,こんないい作品がたくさん作られていた時代なんだろうなぁ。

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映画 さ行」カテゴリの記事

コメント

ななさん、こんばんは!
この映画はさすがにリアルタイムではありませんでしたが、
昔、ビデオで観た記憶があります^^;
ミア・ファーロー、決して美人さんではないけど、
コケティッシュな魅力があって、好きな女優さんです。
アメリカンニューシネマ・・・
私も好きな映画、たくさんあります。
「明日に向かって撃て」「俺達に明日はない」「ゲッタウェイ」
などのクライムアクションものとか。。
ニューシネマかどうか微妙ですけど、
レッドフォードとバーバラ・ストライサンドの「追憶」は、
大人の恋愛ものでは、マイベストに近いくらい大好きです^^
あらあら、スミマセン^^; 全然「ジョンとメリー」の感想になってませんね(笑)

ちーさん こんばんは

これ,ご存知でしたか~
古い名作をたくさんご覧になっていますね。
私はこれは今回初見です。
ホフマンもミアも好きな俳優さんなので・・・
それにしても,現在の名優さんたちが若いころの作品は
さすがにどれもハズレがないですねぇ。
今の映画と違って,この時代の映画は
演技ひとつで勝負していたようなところがあるので
どうしても高水準の演技力があるのでしょうね,俳優さんは。

ニューシネマの範疇に入るかどうかはさておき
レッドフォード,ポール・ニューマン,
アル・パチーノ,デ・ニーロなどの
お若いころのヒット作というのはなんとも魅力的ですね。
「追憶」ははるかむかしにTVで観ましたが
わたしも大好きな作品でレッドフォードが素敵すぎ~
主題歌も大好きですけどね。

ななさ~ん、こんばんは!奈良・京都旅行から帰ってまいりました♪久しぶりの命の洗濯です。ものすごいハードスケジュールだったけど、そのわりに疲れが残っていないのは、やっぱりストレス発散したからかも!?

「ジョンとメリー」知らなかったのですが、面白そうですね~。ホント、このミア・フォローには、「ローズマリー」を連想してしまう。ななさんのおっしゃるように、この頃の作品は特殊技術なんて何にも無いのに、秀逸な脚本と演技でハッキリ言えば、最近のものより遥かに優れていますよね。当分、わたしも観るのならば、クラシック映画になりそうです。これも、早速チェックリストのトップ入りです~!!

「ジョンとメリー」、結構好きな作品です!
ミア・ファローも可愛いし、ダスティン・ホフマンも若いんですよね~。で、一夜を過ごした後の二人の心のモノローグが面白いんですよね~。
で、ラスト。それまで名前も知らなかった二人が名乗りあうシーン。「ジョン」と「メリー」という、ごくごく一般的な名前だったていうのがミソなんですよね(笑)。

JoJoさーん,お帰りなさい~

奈良・京都?それはいいところへ!古都めぐりですね!
お天気の方は大丈夫でしたか?
お寺とかいろいろ散策されましたか~。

で,この「ジョンとメリー」
長いことDVDになってなかったみたいですが
なかなか名作です。小品なのでサクッと観れるし
おすすめよ~

ミア・ファーローはこのベリーショートが
一番似合ってキュートですね。
彼女のファッションも「ローズマリー」と同じくらい
可愛くておしゃれです。
ダスティン・ホフマンも若いですよ~(声は同じだけど)
わたしはいま,この時代の名作にハマりつつありますが
映像技術が無い分,役者の演技や脚本で勝負,というのは
地味だけど「これこそが映画」という感じでいいですね。
それに,クラシックもので今も残ってるのって
まず駄作はありませんから,ハズレもなくっていいですね!

mayumi さん こんばんは!

おおやっぱり mayumi さんはこの作品ご存じなのね。
そうそ,これってモノローグが堂々と入ってるので
そこがとっても新鮮で面白い!

「ジョンとメリー」って
日本じゃ「太郎と花子」みたいなものかしら?
二人とも一番ありふれた名前っていうのがオチで
これも洒落た脚本だなぁって感心しました。

こちらにも。私もDVDになった折にみたわ。
会話が面白かったよね・・。
こんな駆け引きあるんだな・・・って。
この時代としたら、こういう関係って衝撃的
だったかもしれないよね・・。反響も大きかったのかな。
久々にダスティン・ホフマンの若い頃見たって感じ・・★
この時代の映画ってたまにみると
新鮮に感じていいのよね・・・好きだわ。

みみこさん,こちらにもありがとう。

二人が駆け引きをする「内心の声」ってのが
とっても新鮮で面白かったですね。
こういう見せ方で成功するには
脚本や俳優さんの魅力が不可欠だけど
そんな点でも優れた作品ですよね。

あ,そうか,この時代はCDじゃなくてレコードだったんだって
なんだかすごく懐かしくもなりましたわ。
ホフマンも,若いころ,なかなかよかったね。
「卒業」なんかも観たくなってきたわ。

始めまして。
何から書きだしていいのかわからず、、、それでも、うれしさと興奮から、突然おじゃましちゃいました(^_^;)

偶然こちらのブログにたどり着きまして、「ジョンとメリー」をみつけ、あっと驚きました。どうしても、もう一度観たい映画でした。リリースできるんですね。いままでどれだけ探したでしょうか。
私はこの映画を十代の時にリアルタイムで観た者です<あ〜歳がばれますね(^_^メ)>
当時の衝撃と憧れを今でも昨日の事のように覚えています。ミアファロ−の着てたワンピースを真似て作りました。
一夜でベッドをともにしてしまう男女にも真実の愛が芽生える、、、十代の私には心に残り、素敵な映画でした。
早速レンタルショップ出かけてみます(^_^メ)

追記 映画は大好きです。昨日はブラックスワンを観てきました。またいろんな映画のコメントでおじゃまします。
みなさんよろしくお願いいたします(^^ゞ

NONNONさん こんばんは はじめまして。

拙ブログにコメントありがとうございます!
この珠玉作をなんとリアルタイムでご覧になったのですね。
そうなんです,DVDになってて
結構レンタル店でも見つけられると思います。
オシャレで小粋なちょっと変わったラブストーリーですよね。
ワンナイト・スタンドの恋や
身体の関係から発展する恋は,昨今は珍しくもないけれど
この時代にはありふれてはなかったんでしょうね。
そんな「現代と違う男女の価値観」もまた
面白い作品でしたよね。
そうそう,ミアの粋でキュートなファッションも
とっても魅力的な作品でした。

また,他の作品のお話も出来たらうれしいな・・・

<ジョンとメリー>何十年ぶりに観る事ができました。
なぜかジョンとメリーの二人だけの場面では昔の映画を感じさせないなぁと思いながら観てました。
ミアのメイクやヘアースタイル&ファッションは現代の街に現れてもおかしくないでしょう。
ジョンの部屋は男性の一人住まいにしては潔癖症?と思うほどにきれいで、古い言い方で言えばモダン。
部屋の作りもオシャレで窓もヨ−ロピアンで、今観ても素敵だなと、、、
今の私は海外旅行は何回も行き映画のロケ地になった場所等も訪れていますが、当時この映画を観た、まだ子供だった私には外国の風景や文化は憧れでした。

キッチンでジョンが料理を手際よく作るシ−ンを観ていたらダスティン・ホフマンの<クレイマ−クレイマ−>を思い出しました。
あの映画では彼は悪戦苦闘しながら子供のために料理をするシ−ンがありました。
ダスティン・ホフマンも今はロバート・デ・ニーロと並ぶハリウッドの大御所になりましたね。

数年前にレンタルでダスティン・ホフマンとロバート・デ・ニーロが娘と息子の舅役でお互いに譲らずバトる、<ミ−トザ ペアレンツ>という映画を観ました。
コメディー映画なんです。笑えます(~_~)二人の共演&競演?観る価値あります。
話しがそれてしまいました。まだまだ伝えきれないのですが本日はここまで、またおじゃまします(^^ゞ

NONNONさん こんばんは

再コメントありがとうございます。
ご覧になったのですね~
おっしゃる通り,ミアのファッションと
ダスティン・ホフマンのあの部屋は
現代でも十分通用するモダンさがありましたね。
だからこそ,ワンナイトスタンドの恋も不自然にみえませんでした。

ホフマンの料理シーンは私も
「クレイマー・クレイマー」を思い出しました。
悪戦苦闘してフレンチトーストを作るシングルファーザーの彼・・・
今でも微笑ましくて忘れられませんね。

ダスティン・ホフマン,ロバート・デ・ニーロ,アル・パチーノ・・・・
この時代の名優さんはみなさん素晴らしいです。
「ミート・ア・ペアレンツ」って未見ですが
そんな映画だったんですね~
観てみたくなりました。

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