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2009年12月15日 (火)

セブンデイズ

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DVDで鑑賞。なかなか面白かった。
勝率90パーセント以上を誇る,敏腕女弁護士ユ・ジヨンのひとり娘が誘拐され,犯人は彼女に,ある強姦殺人事件の被告を無罪にするように要求する。ジヨンは娘のために,事件を洗い直し,被告チョン・チョルチンを無罪にする道を必死で探すが・・・

ヒロインの弁護士を演じているのが,あのシュリでヒロインを演じたキム・ユンジン。昔より面長になってスタイルもよくなっていて,ぐっと美人度が増しているが,やはり極限状態を演じるのが上手な女優さんだ。
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有能な弁護士と,シングルマザーの二つの顔を持つ彼女が,娘ウニョンを助けるために,なりふり構わず奔走する姿に引き込まれ,息もつかせぬ怒涛の展開に,退屈している暇もない。

そしてこの作品,途中までは,いささか強引でご都合主義な展開や,やたらと揺れる映像など,もっと整理してみせてほしい粗さは感じるものの,ラストのオチが秀逸なため,すべて許してしまえる魅力があるのだ。そのオチとは,誘拐犯人の真の目的。それが明らかになったとき,それまでの,やたらとごちゃごちゃした展開は,すべてこのオチを,観客に悟らせないようにするためのカムフラージュだったのかと,腑に落ちた。

勘のいい人なら,誘拐犯人が誰かは,途中でなんとなくわかるかもしれないが,その目的はちょっと予想がつきにくく,こういう発想はいかにも韓国らしく,衝撃的で同時に非現実的でもあるが,私としてはなかなか好きなオチだ。
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テーマは母の愛・・・なのだろう,いろんな意味で。
母の愛はかくも強く,そして凶器にもなりうるものなのだ。観終わると,サスペンスものにはあまり似つかわしくないような,切ない感情も沸き起こり,後をひく。特に女性はそうだろう。

オールドボーイ親切なクムジャさん系の韓国映画が好きな方はぜひ一度ごらんになることをお勧め。荒削りな難点もあるので,傑作とまでは言わないが,たしかに観て損はない秀作のひとつだと思う。

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映画 さ行」カテゴリの記事

コメント

こんにちは!
最後まで観て、なるほど、うまいな、と思う映画でしたね。
タイムリミットやすんなり手がかりが見つかっていく速い展開は、
観てる人に何も考えさせない、目くらましでした。
弁護士さんと結末を通じて、法律や警察を飛び越え、
個人的なものを強く訴えてきてますね。
ひとりの母としての必死さ、執念深さのようなものなのでしょうね。

kinoさん こんばんは!
わたし,「シュリ」のヒロインのキム・ユンジンさんも
被害者の母親を演じたキム・ミスクさんも大好きで~
キム・ミスクさんは「マラソン」や
チャン・ドンゴンさんとの年の差恋愛の「サラン~」の時から好きなんですが
キャストに惹かれて観たこの作品
意外ととっても面白くて満足でした。

ラストがいいと,作品全体が高評価になりますよね。

>法律や警察を飛び越え、
>個人的なものを強く訴えてきてますね。
そうなんですよね~,単なるサスペンスに終わってないところが
この作品の魅力だと思います。

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インターネット大賞さま
いつもお誘いありがとうございます。
検討させていただきます。

こんにちはー

「オールドボーイ」や「チェイサー」のような衝撃はないけれどサスペンスタッチでドキドキハラハラー楽しめました!
後味が悪くないのが好印象!

全く退屈せずに引き込まれましたよねー

あまりにも強引だったりするんだけど、それもこれも娘をすくうため必死というのが伝わってくるから納得できるんですよね。

hitoさん こんばんは!

母ものサスペンスが結構好きなので
これは素直に楽しめました。
その分,「チェイサー」などに比べると
どうしても火サスのようなお手軽感も漂っていましたが
ラストのオチなんかは
やっぱり韓国らしいなぁ・・・と。

誘拐ドラマで,子供が助かる,というラストは
やっぱりいいですよね~~。

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