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2009年4月 4日 (土)

ブラッド・ブラザーズー天堂口ー

Blood_brothers_2007_3    
燃ゆる魔都,オールドシャンハイ・・・・
極上の欲望が,俺たちを狂わす

レッドクリフジョン・ウーが製作総指揮し,若手監督のアレクシ・タンがメガホンを取った,1930年代の華やかな上海租界が舞台のハードボイルド・アクション。
リウ・イエ(劉 燁)目当てでDVDで鑑賞~。
Cap128_2
天堂口
っていうのは,「天国の入口」って意味なのね。
1930年ごろの上海は,貧しい農村に比べると,富ときらびやかな魅力に満ちた天国のようなところだったのだろうか。

一旗揚げるために寒村での暮らしを捨て,上海にやってきた3人の若者の名は,ターカン,フォン,シャオフー。フォンとシャオフーは幼馴染。そしてシャオフーの兄のターカンは,二人の頼もしい兄貴分だった。フォンとシャオフーは,ターカンの,「上海に行って成功しよう!」という強い勧めに従って,夢を抱いて上海へ赴くのだ。
Cap098
義兄弟
の固い絆で結ばれていた3人が,上海でマフィアの手下として生きるうちに,次第にその関係に亀裂が生じ,やがて悲劇へと結びついていく・・・。

ボスの片腕として頭角を表すうちに権力の虜となり,ついには弟のシャオフーの命をも奪うほどの非情な男へと変貌するターカンを演じたリウ・イエ(劉 燁)。繊細な善人キャラが多かった彼がどんな悪役を演じてくれるのか,とても楽しみ(そして少し心配)だった。
Cap007
最初はこんな感じだったのに・・・

Cap139
こんな非道なこともやっちゃうし・・・

Cap140
・・・・こ,こわい!その顔。

Cap070
うーーーん・・・。

いや,おみごと。今まで見たことのない精悍で冷徹なリウ・イエ。いつもの優しげなナイーブな目つきなんか完全に封印されてたし,敵を容赦なく叩きのめすシーンの凶暴さは,怪演と呼んでもいいくらい狂気が漂っていた。ただ,ラストでフォンに撃たれた彼が,フォンから「お前が俺たちをここへ連れてきたのに!」と責められて涙をぽろぽろっとこぼすところは,やっぱりいつものリウ・イエらしい表情だったような。

死ぬ間際の土壇場で,弟への愛情や後悔を見せたわけだけど,それまで強がって生きてきた人間が,必死で弱みを見せまいとしながらも,こらえきれずに感情が溢れそうになる・・・という演技が・・・・こういう感情表現はやっぱりリウ・イエの真骨頂という感じで,それまでの彼の冷酷演技よりずっと印象的だった。
Cap114
やっぱり泣くのは上手い・・・

しかし,藍宇の頃と比べると顔もシャープになって
大人になったなぁ。

ターカンに殺されてしまう弟シャオフーを演じたのは,僕の恋,彼の秘密でうぶな青年を演じたトニー・ヤン(楊祐寧)。今作では,屈託のない明るさをもった青年役で,マフィアの水が肌に合わずに苦悩し,ついには野心家の兄に殺されてしまう可哀想な役どころだ。
Cap062_2
たったひとりの肉親で頼りにしていた兄ターカンに,「もう弟ではない」と言い渡されたときの彼の「兄さん!」という悲痛な叫び,そしてあの金時計・・・。石のように冷ややかなターカンの表情の奥底に封じ込められていた気持ち・・・。あの場面は切ない。

そして,この物語のキーマンとも言える殺し屋マークを演じたチャン・チェン(張震 )が最高にカッコイイ!
Cap022_4
殺し屋なのに,ボスの女である歌姫ルル(スー・チー)との愛に生きる男でもある。フォン(ダニエル・ウー)がこのマークと友情を結び,おまけにルルに淡い恋心を抱いたことがきっかけで,3人の義兄弟の結束は崩れ始めるのだ。ソフト帽の下の眼差しの,なんと鋭くも官能的なこと!
Cap024
・・・・この目

Cap101
・・・・この表情。
彼と一緒なら,
地獄の底まで行けそうな気がする・・・と思いませんか?

ジョン・ウーの名のもとに,中国・台湾・香港の若手実力俳優たちが結集したこの作品。ストーリーの掘り下げがやや浅いのが惜しいが,全体に漂う雰囲気が好きだ。それは1930年代の上海租界の,東洋と西洋がミックスされた美しくロマンティックな街並みやファッションのせいもあるかもしれない。
Cap047
この時代の衣装に颯爽と身を包んだ俳優たち・・・ダニエル・ウーもチャン・チェンもトニー・ヤンもリウ・イエも・・・・みなぞくぞくするほどダンディである。西洋的な目鼻立ちや長い脚をもった中国圏の俳優さんたちは,ソフト帽にロングコートといった洋装がピシッと華麗にキマるのだ。彼らのファッションを堪能するだけでも,けっこう女性には一見の価値があるかも。・・・・特にリウ・イエかチャン・チェンのファンなら,お話なんかどうでもいいから,この二人を観るためだけに鑑賞されても,大いに満足が得られること請け合い。

Cap136
↑おまけ画像
4人で仲良く踊ってる~(ラインダンスかしらん)~~
素顔はやっぱり優しい笑顔のリウ・イエ。
チャン・チェンは案外小柄なのね~,4人並ぶと。

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映画 は行」カテゴリの記事

コメント

こんばんはー。
映画中何度も「天国の入り口」と出てくるんだから、もっと原題に近いタイトルを
考えてくれればいいのに!と何度も思いました。
「血まみれ兄弟」って・・・(涙)まあ血まみれでしたけど・・・。

チャンチェンは確か178センチくらいだったと思います。彦祖とリウイエくんが高いんですよねー。

リウイエくんは、「中国僻地青年専属俳優」として一生終わるのかなと思っていたのですが、ここんとこ一気に役柄増やしてますね。楽しみな若手です。

こんにちは。
まさにリウ・イエかチャン・チェンのファンなら、この映画ははまりですね。
もちろん彦祖もいいんですけど。
租界時代の上海っていうシーンの設定だけでワクワクドキドキしてしまいます。

RINさん,こんばんは!

>もっと原題に近いタイトルを考えてくれればいいのに!
ほんとにねー,ブラッドブラザーズは要りませんよね。
「血まみれ兄弟」って・・・・ホラーみたい。

チャン・チェンさんも178あるのですかー。それは失礼。
>彦祖とリウイエくんが高いんですよねー。
リウ君はたしか185㎝でしたね~。童顔に似合わず大男ですな。

>リウイエくんは、「中国僻地青年専属俳優」として一生終わるのかなと・・・
わはは。
でも私は「中国僻地青年専属俳優」としての彼が好きなので
ギャング役は個人的には,ほどほどにしてほしいかなぁ。
彼は演技が上手いので,一応器用にこなしてますが
体格はともかく,あの「とっちゃん坊や」風の素朴なお顔は
やっぱりギャングではなく僻地青年が一番似合いますよ。

リンク早速させていただきました!
近々他の作品記事にもお邪魔しますねー。

まてぃさん こんばんは いらっしゃいませ!
彦祖さん,私はこの作品が初見でしたが
アンディ・ラウをちょっと西洋風にした感じで素敵だと思いました。
>租界時代の上海っていうシーンの設定だけでワクワクドキドキしてしまいます。
ロマンチックで頽廃的で,いいですねー
この時代よりも後ですが「ラスト、コーション」なんかも思いだしてしまいました。


ななさん、こんばんは♪
やっとお邪魔することができました。
この映画はもうDVDが出ていたのですね!!
いやーん、読みたい・・と思うのを我慢して、素敵な写真だけ見て雰囲気を味わわせていただきました。
わ、スーツですねリウ君・・・(おひげまで~)
レスリーとアンディの「上海グランド」的な感じなのでしょうか。
いずれにしてもとても楽しみです。
「藍宇」も早く見たいのですけど、もうちょっと落ち着いてから見ようかしらん・・とか、贅沢に迷っております♪

武田さん こんばんは!

リウ君(いつまでも『君』をつけたくなるキャラですね)今回はとっても渋いですよ。
この時代の上海のダンディなスーツをまとうと,うわー,背が高いなーとうっとり。
でもお顔が素朴系なので,粋なソフト帽とかはイマイチ似合わないんですけど。
でも演技はすごいです。今までのキャラとは別人ですね。

「藍宇」入手されたのですねー。
順番から言えば先に「藍宇」を観てそのあとに「天堂口」を観た方がいいかなー
「藍宇」のリウ君は,ひたすら可愛らしいです。健気です。
ブロークバックマウンテンで言うなら,ジャックのような役柄です。

ななさん、こんにちは。
若手の旬な俳優陣を観ることが目的となってしまうようなもったいない作品でした。
私としては期待しすぎちゃったのかもしれませんねー。
今回は楽しい感想を書くことができなかったのでTBは自粛いたしますわ!(笑)

sabunoriさん,こんばんは
あはは,sabunoriさんにはかなり物足りなかったようですね。
いい題材といい俳優さんを使いながら,たしかに勿体ない作品とも言えますね。
なんだろう?脚本かしら?
監督さん・・・やはり若すぎたのかもですね。
俳優さんのカッコよさと雰囲気は楽しめましたよ。


>リウ・イエかチャン・チェンのファンなら,お話なんかどうでもいいから,
この二人を観るためだけに鑑賞・・・

しました、一人です(笑)
ましてや、二人とも観たかったのですから、大満足です♪

お話はもう古典的なので新しい感覚で撮ったら、
こうなりました・・・という感じでしょうか。
貧しくとも美しい田舎とか、煌びやかな都会に映えるカッコいい役者たちというのは観ていても気持ち好いですものね♪
リアルじゃないのも、たまには好いものです。

ひらで~さん,こんばんは!

リウ・イエ,チャン・チェン,そしてついでにダニエル・ウー。
あ・・・トニー・ヤンも!
これだけ揃えば,もう大満足ですよね。
リウ・イエの演技力,チャン・チェンのムードに酔いしれました。

たしかにお話は昔からくりかえし目にしてきたパターンですが
オールド上海を舞台に,ソフト帽とロングコートを纏ったイケメンたちに見とれて
うっとりと楽しむことができました。

ななさん、こんばんは!
たった今、見終わったばかりで~す^^
チャン・チェン カッコイイ~*^^*
リウ・リエ、怖かった~^^;

全くもって予備知識ゼロだったので、
ストーリー展開がハラハラドキドキで面白かったです。
ストーリーは単純だけど、ヴィジュアル的にも、
俳優さんの演技も、大満足でした^^

マークとフォンが最後、銃をぶっ放すシーン。
(言葉が悪くてごめんなさい、でも他に言いようがなくて^^;)
もう、最高にカッコよかった~。
時代設定と銃とソフト帽、懐かしの「アンタッチャブル」を思いだしました。

リウ君はホントにどんな役でも、リアルに演じてしまいますね~。
おひげはあまり似合っていなかったけど^^;

私としては、チャン・チェンに持っていかれました^^
あんなに色っぽかったんですね~。

以前、スー・チーと共演した「百年恋歌」は、
最後まで見れずに寝てしまった私ですが、
もう一度見直してみようっと^^

ちーさん こんばんは!

おおおお,これ,マイナーな作品で,なかなか感想を語り合える相手がいないのでとっても嬉しいです!

そうですね~,これってお話はともかく,この時代の上海のムードと,めまいがするほどカッコいい中国の男優さんの競演に酔いしれる作品だと思ってます。チャン・チェン,ダニエル・ウー,リウ・イエ・・・あの時代のファッションが一番似合うのは,チャン・チェンとダニエルでしょうね。

私はリウ・イエをほとんど愛しておりますけれども,彼を「ものすごいイケメン」と思ったことは実はないです・・・(ごめん)あくまでも彼のムードと演技に惚れたってことで・・・。そういう意味では彼には大人びたお髭やオールバックのヘアや,この時代のファッションは似合うとはいえないかも。背が高いので洋装はきまるのですがね~

やはりこの作品でいちばんカッコいいのはチャン・チェン殿下でしょう。作品の脚本の書き込みは浅いのですが,まぁ,彼のたたずまいやお顔が魅力的だから許します。そうそう服装はあの「アンタッチャブル」そのものでしたね。あの映画も大好き~。衣装がみんなアルマーニですもんねぇ。

「百年恋歌」もチャン・チェンでしたか?私もあれは未見で。また機会があれば観てみます。


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