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2007年12月11日 (火)

ユナイテッド93

Cap091 この作品は、アメリカ同時多発テロでハイジャックされた4機のうち,唯一目標に達しなかったユナイテッド航空93便の離陸から墜落までの機内の様子を,残された資料や証言などにより可能な限り再現、製作されたドキュメンタリードラマだ。

これは,是非,
特典映像と合わせて観るべき映画だと思う。

乗務員と40人の乗客を演じた俳優たちは,年齢,外見,雰囲気などができるだけ本人に似ているように配慮されている。また,俳優たちは,事前に自分が演じる人物の遺族に会いに行き,故人の人柄や,遺族の思いを聞いて役作りに励んでいる

その様子を収めた特典映像を観てから,再度本編を鑑賞すると,涙が溢れて止まらなかった。
Cap059_2 監督は,有名俳優を一人も使わないことでこの作品に息詰まるようなリアリティを持たせた。そして,終始一貫して 事実と思われることのみをドキュメンタリー風に淡々と描き,客観性を徹底させた。

テロリストの若者の描写も,主観を交えずに 全くの中立の立場で描いているので,宗教や信念に殉じる彼らの運命が,乗客同様に 痛々しく見えてしまうほど。死を覚悟し,蒼白な顔で 自分たちの神に祈りを捧げながら,家族に「愛している」とメッセージを残して決行に及ぶ彼らは,ごく普通の青年たちにしか見えない。
Cap076 もし,テロリストたちの遺族がこの映画を観たら,はたしてどんな感想を持つだろう。もしかしたら,乗客の遺族と同じように,純粋な悲しみの涙を流す遺族もいるのではないか。

上映前の試写会には,遺族たちだけが招待された。観賞後の遺族たちの殆どが,あの日の出来事を,過剰な脚色や主観を交えずに,忠実に再現してみせてくれた監督の誠意に,感謝の言葉を発していた。
Cap075 あの惨劇から5年の歳月を経て,「時」がようやく 彼らの心の傷を癒しはじめた今,この映画を観て,「あの日の出来事」を再度直視するのは,遺族にとって,どれほどの痛みをともなう体験だろう。しかし,「辛かったけど感動した。この映画は,私たちの(彼らの)遺産です。大勢の人に観てもらいたい。」という,ある遺族のコメントを聞いて,この映画は彼らに,哀しみだけでなく、大きな慰めをも与えたことを知った。

この映画は 厳密な意味では 事実とは違うかもしれないとか,メッセージ性に欠けるとか,何の救いもなくてひたすら痛すぎる映画だとか,いろいろな見方はあると思うし,それはそのとおりだと思う。しかし、監督は テロ批判を殊更に声高に叫んだり,乗客を過剰に英雄視するような 余分な脚色をあえて避けた。遺族たちが この映画製作に期待したこと,それは,

英雄は要らない。
ましてやエンタメ性などこれっぽっちも欲しくない。
ただ,真実を語ってほしいだけ。


あの日,理不尽にも 突然命を奪われた 愛するひとは,その死の瞬間まで,どのように感じ,どのように行動したのか・・・・。

テロリストから,飛行機を奪い返そうと,必死の覚悟で立ち上がる人。死を覚悟してそれぞれの家族に最後のメッセージを伝える人。「ああ,きっと実際にこの通りだったに違いない」という言葉が,ある遺族の口から漏れたのが 印象的だった。

そう、この映画を観ることによって,
やっと心の整理をつけることができた遺族もいただろう。

これは純粋に,遺族たちのために作られた鎮魂の映画だ。911を扱った映画は他にもあるし、これからも製作されるかもしれないが,Cap088 私はやはりこの作品が 一番心に残る。なぜならこの映画からは,何よりも遺族たちへの敬意を感じるからだ。

試写会の後,感想を聞かれて「平和を得たわ」と微笑んだ遺族の美しい笑顔が,今も心に焼き付いている・・・・。

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映画 や行」カテゴリの記事

コメント

ななさん~こんにちは!
珍しく夜の登場です^0^

この映画、私もレンタルで見て良かった~と思いました。
ななさんと同じに、特典映像を見て、更に色々思う処があったからです。
もちろん劇場で見たらば、臨場感も凄かったでしょうし、迫力とか緊迫感とか、そういう点では、絶対かなわないけれども・・・

latifaさーん,こんばんは。
珍しく夜にいらっしゃいませ。
latifaさんも,レンタルでご覧になったのね。
私は本編を先に観て,特典を観て(この特典って,ある意味本編より感動的でした)そして,今度は遺族の立場ですぐに立て続けに本編を観て,大泣きしてしまいましたよ。
「ワールドトレードセンター」は劇場まで観にいったのに,今一つだったのね。あちらも実話だけど,私はずっと「死んだ人はどうなったのよ?」と思いながら観ました。それに,こういう題材のドキュメンタリーには,ニコラス・ケイジのような有名俳優はやはり似合わない気もして・・・。
こちらの方がずっと心に残りました。

ななさま、こんにちは。拙記事にコメントとTBをありがとうございました。
一番大切なことは遺族の方々がどう感じられるかで、監督はそのことを十分過ぎるほどわかった上でこの映画を撮っていますよね。
真摯に製作された良作だと私も思います。
アメリカ在住の方などは、また違った意見があるのかもしれないのですが・・・。
こういう悲劇が繰り返されないことを祈るばかりですね。
ではでは、また来ます。

こんにちは♪TB&コメントありがとうございました。

これは特典映像まで見て1本の映画になるのでは、と思います。
ぜひあわせて見て欲しいですよね。
本編では涙が出なかったのに、特典映像は号泣でした。
監督は遺族の事を第一に考えているからこそ、遺族にも彼の思いが通じたのでしょうね。
この映画を見て、全ての家族とはいかないでしょうが、
一部の家族の気持ちが少しでも軽くなれば、この映画を作った意義はあったのでは?と思います。

ほんと、これは遺族の方の承諾をとって撮った作品ってことで
遺族のために作られた映画でもありましたよね。
おっしゃる通り、特典映像を見ていたときが一番
胸がぞわぞわして、なんともたまらない気持ちになりました。
残っている記録の中から、出来るだけ忠実に
わからないところは想像を交えて、うまく作ってあった
映画だと思いました。
特に有名は俳優さんが出てなかったのも良かったと思いました。

TB&コメント、ありがとうございました♪

真紅さま こんばんは
おっしゃるとおり,まず遺族のことを念頭に置いて作られた作品ですね。
監督のその姿勢が,そしてそれが遺族にもたらした感動が
他の大勢の人々の心も打つのだと思います。
>アメリカ在住の方などは、また違った意見があるのかもしれないのですが・・・。
「911陰謀説」とかも囁かれているそうですね。
それを聞くと,複雑な気持ちになります。
どちらにしても,あの日に失われた多くの尊い命の記録として
後世に伝えていってほしい映画だと思いました。

こでまりさん こんばんは
そうですね,特典映像なしでは,作品として完成していないような気がします。
本編だけでは勿体ない!
>本編では涙が出なかったのに、特典映像は号泣でした。
同感です。私も,本編だけ観たときは,衝撃は受けましたが涙は出ませんでした。
大多数の遺族たちの気持ちが癒されたと思います。
あらたに蘇ってきた痛みもあったかもしれませんが
もしこれが製作されなければ,いつまでも哀しみの壁から抜け出せれなかった遺族もいたのでは?と思いました。

メルさん こんばんは
もちろん,わからない点は想像も加えたでしょうが
故意に事実を曲げたり誇張したりはしてないですよね。
試写会を終えた遺族たちがみんな
「よく作ってあった。」と感想を述べてましたね。
大袈裟に再現せず,たとえどんなに惨くても,ありのままを映像化してほしいと
遺族たちはみんな願っていたのだなあと思いました。
私が遺族でも,やはりそう思うでしょう。
有名俳優さんを起用すると,どうしてもそのオーラの方に目が奪われるので
事件そのものが,かすんでしまう恐れがありますね。

こんばんは♪
TB&コメント、ありがとうございました!
私は、この映画はイマイチだったのですが、
ななさんの感想を読ませて頂いて、
特典映像を観たら、もっと感じ方が変わるような気がしました。

実は、この映画を劇場で観た時の私は、
ななさんが書かれている「遺族たちへの敬意」が、
残念ながら、全く感じられず、
逆に、「迫力とパニック状態の、これだけでイイのか?!」
と疑問に思ってしまった方でした。

特典映像は、とっても気になるので、
是非、レンタルで観てみたいと思っています。

ななさん、こんばんは〜!

特典映像にはそんな映像がはいっているのですね。
今思えば、よく映像化したなあと思いますよ。
制作者たちの強い意志が感じ取れました。
陰謀説の本もでてるよね・・
とにかく二度とあってはならないことで、平和を強く願うのみです。

ななさん、こんばんわ。
私は、この映画、劇場で観ました。初めて「プレミアスクリーン」で観たのですが、リクライニングできるシートでくつろぐどころか微動だにせず画面を食い入るように観ていました。
迫力と緊迫感はものすごいものがありました。映像がとても揺れるので、酔いやすい人は、酔ってしまうかもしれません。

私の感想は記事に書いたとおりですが、家に帰って「テロリストが若くてよわっちそうなヤツだったのがムカつく~!」と夫に言ったら「あたりまえじゃん、死んでもかまわないようなヤツが行かされるんだから。」と言われ、なるほどー、確かに偉い人は行かないだろうなーとかみょーに感心した覚えがあります。

「セブン」と同じように「観たくない」映画で(観るとつらくなるから)、TSUTAYAにレンタルで並んでいると、これを観た日の事を思い出し、胸が痛くなっていたんだけど、特典映像が感動的なら、勇気を出してもう一度見てみようかな。

あ、私、結局「ワールド・トレード・センター」は観ませんでした。先に行った人が「あまりよくなかった。結局何もしてないじゃん・・・みたいな感じに思っちゃった。」って言ってたので、ニコラス・ケイジがもともと嫌いなので(だから「ナショナル・トレジャー」も観ない・・・)、無理して行く必要ないか・・って思っちゃって・・・^^;

ワーキングマザースタイルの方の記事、TBさせていただきました~!

テクテクさん、本編だけ御覧になったら、もの足らなく思ったり、
テロリストの描写の仕方に疑問を覚えたりするのも
無理はないと思います。
私も、特典を観るまでは「痛ましい」という印象しかなかったのですよ。
でも、特典を見た後に本編を再見すると、
遺族の視点でこの惨劇を観ることができたので、激しく込み上げてくるものを感じました。
ぜひレンタルして、特典を先に御覧になってくださいねー。

アイマックさん、こんばんわ!
そうですね。映画化までには長い道程があったのではないでしょうか。
遺族の同意を得たり、リサーチしたり、俳優と交流したり。
特典を観ると、「遺族のためにこの事件の真実を伝えたい」という
監督の真摯な思いが伝わってきました。
真実、というのは、あくまでも機内の中の出来事だけに限定しているのですけど。
エンドロールの字幕からは
政府の対応の遅れに対する怒りや疑惑みたいなメッセージも、
少しは感じましたね。

こむぎさん いらっしゃいませ。
これ、確かに劇場でみたらあまりの迫力に酔うでしょうねー。映像ブレまくりだし。
テロリストの青年、特に操縦役の彼は気弱でしたね。こむぎさんの旦那さまのコメントって、「バベル」の時も楽しませていただきましたが、なかなか鋭いつっこみがナイスですね\(^O^)/
ワールドトレードセンターはね、ひたすら生き埋めのシーンばかりで、生還した二人も死ぬ程の苦しみにあうのですけど、実際に生き埋めで助からずに死んだ人の遺族の気持ちを考えると、なんかいやな気分になって。
やっぱり、生還者を讃えるより、死んだ人たちを哀悼する作品の方が共感を呼ぶと思いました。
TB、ありがとうございました。ただいまPCが故障しているので、少し遅れますけどまたお伺いしますね!

こんばんは。
私は劇場鑑賞組です。
まあその時受けた衝撃はしばらく立ち直れないものがあったのですが、実は視点の偏りがどっかにひっかかってまして。
善と悪は紙一重・・・だと思います。
テロリストの家族だって、ある意味遺族ですよね。
今の私はなんだかこの作品についてはあまり上手く言葉に出来ない感じです;

シャーロットさん こんばんは
そうですよね,テロリストのあの青年たちにも
愛する家族はいたはずだし,
いくら信仰のためとは言え,彼らの死を喜ぶはずはないと
思ってしまいます。
首謀者ではなく、操られている人間の悲哀も伝わってきましたし
そういう風に描かれていたように思います。
私も劇場で観たら,きっとトラウマになるくらい
ショックを受けたと思います。

TBありがとう。
僕も、本編と同じようにじっくりと、特典映像を見ました。
スタッフたちの敬虔でまじめな対応は、とても好感が持てましたね。

kimionさん,私もこんなにじっくりと,何度も観たくなった特典映像は初めてですね。
監督だけでなく,この映画の製作に関わった多くの人々(もちろん遺族も含めて)の思いを知った上で鑑賞すると,印象が全く変わりました。

ななさんこんにちは。
インデックス作りお疲れ様です。
この作品は劇場で見たのだけれど、圧倒されて、うちひしがれてね~~。見ていた観客はみんなしーんと静まり返ってて、なんだか彼らのお葬式のようだったんですよ。
だからDVDはいまだ見ていませんが、特典映像は見てみたいですね。
>遺族たちのために作られた鎮魂の映画
まさにそうだと思います。
TBしますね。

しゅぺる&こぼるさん,こんばんは

劇場でご覧になりましたか。ラストの衝撃と哀しさは
観客から言葉を奪うほどのものだったのでは,と想像されます。
私はDVD(買ってませんが)で鑑賞しましたが
本編を観たあと,特典を観て,もう一度俳優さんの演技を確かめるために本編を観ました。
2度目に本編を観たときは,特典のインタビューに出ておられた遺族の方の顔が
それぞれの役の方の背後にちらついて,遺族の気持ちを想像すると
涙が止まらなくなりました。
もし,自分があの事件の遺族の立場だったら,やっぱり,この映画から大きな慰めを得たことと思いました・・・。

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