ブロークバックマウンテン(18)
ジャックの優しさ
今回はジャックの人柄や行動について(言いたいことはたくさんある(^O^)
(16)でイニスのことは 腐れ縁を呼ぶ男だなどと 表現しておきながら
ジャックは優しいだなんて言うと ちと不公平な気もするけど。
でもジャックも 繊細なだけのキャラじゃなく、
(この繊細さは,ジャックというより 演じたジェイクの持ち味かな)
いい加減で 勝手なところもありますよ。(けなしてるんじゃないよ)
あの有名?な「羊食べよ」発言とか,ラリーンとの離婚計画とか聞いてると
「何や、こいつ〜ええ加減な!」とか思うもの。
でも、でも、よく考えてみたら,彼はロデオ乗りなんだよね。
ああいうスリリングな競技を好むジャックの行動パターンは
刹那的で 結果オーライなところも,そりゃあるはず。
石橋を叩きまくって,結局渡らないイニスと違って
ジャックは,まず行動を起こす。
恋を仕掛けたのも,4年目の再会のお膳立てをしたのも
そして片道14時間かけて,イニスの元へ駆けつけるのも,全部ジャックの方。
時には「お気楽」としか受け取ってもらえない発言
(テキサスに住めば?とか)もあり
あまり屈託がない性格のように 思われがちなジャックだけど
何てナイーブで優しいんだろう・・・と思う場面もたくさんあって
そしてイニスもまた,自分でも意識しないで,心の中では
ジャックの行き届いた優しさに 甘えていたんじゃないかと思う。
私がジャックの優しさをいじらしく感じた一番のシーンは
あの再会の後の 山でのたき火の場面。
「一緒に牧場をやらないか?」というジャックの提案に
「あり得ない」と答え,封印してきた自分のトラウマを語るイニス。
・・・・我慢するしかない。耐えられる限り。
これを聞いたジャックは,一言もイニスを責めることなく
深い悲しみのこもったまなざしで,イニスをじっと見つめながら
彼の横顔に手を伸ばして,優しく小突くように撫でる。
自分の提案を退けたイニスに,もどかしく辛い思いを抱きながらも,
イニスのどうすることもできない気持ちを 思いやるかのように。
最後の日のあの諍いでも,堰を切ったように長年の思いをぶちまけたけれど
イニスが泣き崩れると,たまらなくなって駆け寄ってしまうジャック。
このときの I’m sorry はジェイクのアドリブ。
(ジェイクはテントのシーンといい,アドリブでI’m sorryと謝ってばかりいる。
彼もまた,優しい・・・。)
何だろう,この母のような懐の広さ,包容力。
自分の感情に正直に生きる,直情的なところもあるのに,愛する相手のためには
自分の感情を殺してまで,相手を思いやることができるジャック。
愛に不器用なイニスに比べると,
その点では彼の方がずっとオトナだったかもしれない。
それにきっと,ジャックはどんな我慢をしても
イニスとの関係を失いたくなかったんだろうな。
イニスもまた,そんなジャックを,どんなにか愛していたことか。
(・・・・彼が死んでから気づいたけど) ああ,やっぱり切ない。
このお話,どこを切り取っても,誰の視点で見ても,切なさがあふれてる。
まるで切なさの宝庫のような物語だなあ。(涙)
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コメント
ななさん、こんにちわ。
昨晩は、ちょっとしたひらめきがあって夢中で記事の下書きを書いていました。
それで今回のななさんの記事、今読んだばかりです。ごめんなさいね。トラックバックくださ~い。失敗してるのかなー。
ジャック、誤解されやすいけど、とっても心優しい人だと思います。とっても・・・? いえいえ、普通じゃないくらい。人を、特にイニスを思いやることに一生を賭けちゃったようなものですから。
ジャックにとっては、他の人はどうでもいいのよね。きっと・・いじらしいくらいイニス一筋って思う。
「羊を撃つか」「俺はいやだ」のところ、可愛いなあと感じます。わがまま坊主みたいですが、ジャックも頼りになりそうなイニスに甘えていたのかも知れないですね。
投稿: PEARL | 2007年11月21日 (水) 16時39分
PEARLさん こんばんわ
トラックバック,やはりうまくいかないようですね~(泣)
どうしてかしら?
ジャックは確かに誤解されやすいですよね。でも、イニスを思いやることに一生を賭けちゃったというのは言えてると思います。イニスを愛するために生まれてきたような彼だから・・・。
そうそう,ジャックにとっては,イニス以外はどうでもいいんです,羊も,ラリーンも(笑)
でも,きっと,彼はもともと芯の優しいひとだったとも思いますよ。あのママに愛されて育った一人息子だから。ラリーンのことも,心の中では重きを置いてはいなかったけど,優しい夫だったと思います。
「羊を~」のシーンは,微笑ましいですね。その後の,イニスが鹿を仕留めた時も子供のようにおおはしゃぎしたりして・・・。
投稿: なな | 2007年11月21日 (水) 21時09分
そう、義父との諍いの場面、ちゃんとラリーンを気遣っていましたよね。
でも、最後になってしまった夜には、結婚生活は電話で事足りるって言っていましたよね。別居したように感じますが、どんなことがあったんでしょう。
あの状況だと、ジャックがラリーンに追い出されたのでしょうか。それとも、牧場主との噂を責められて、ひっそり寂しく家を出て行ったのでしょうか。
仮面夫婦になっちゃったことだけは言えそうです。
そう考えると、また哀しくなります。
二人とも、家なき子じゃないですか・・・
怖くても、イニス一緒に居られなかったの ?
トラックバック記事下のURLでも駄目なんでしょうか。
投稿: PEARL | 2007年11月21日 (水) 22時12分
PEARLさんへ
ラリーンと別居していたかどうかは,私も断定できない・・・というか,あまりそんなこと,考えたことなかったですね。
あの「事足りる」電話は,家の中の子機(そんなのあの時代にはないか?でも金持ちだから)とか,セールスの出張先からの電話かなあとぼんやり思っていました。
ラリーンはジャックを愛していたと思います。だけど,ジャックの心が自分にないのは気づいていて,でもアルマのようにそれを責めるのはプライドが許さず,彼女も苦しんだのではないでしょうか。別居でも同居でも,仮面夫婦は間違いなかったでしょうね。
トラックバック,というか,PEARLさんのブログ,表示される速度が急に遅くなったようです。一度に表示する記事数を減らすよう,設定を変えられたらもっと速くなるかもしれません。
投稿: なな | 2007年11月21日 (水) 22時37分
トラックバック入りましたね。
今日はとっても遅いのです。
トップを記事にしないで、目次にすればいいのかしら。
設定の方法も勉強してみますね。
投稿: PEARL | 2007年11月21日 (水) 23時54分
トラックバック入りましたか。それはよかったです。
記事数を減らしたいなら,ココログの場合,設定→表示方法→表示記事数と操作してみてください。私も,以前沢山表示していて遅くなったので,記事数を5件に減らしました。
参考までに・・・。
投稿: なな | 2007年11月22日 (木) 00時15分
ななさん、こんにちは♪
TB&コメントありがとうございました。
すごいです、すごいです~☆
ななさんのブログ、ブロークバックマウンテンの宝庫じゃないですか!
(自分の薄っぺらな感想がお恥ずかしい~)
私はこの作品を、映画館で1度しか観なかったことをとても悔やんでいます。
情景も含め、本当に素晴らしい作品でした。
胸が締め付けられるような心に残るシーンは幾つもありますが、
ななさんが書いておられる
(11)クローゼットの中の二人のシャツのシーンが
もう切なさ大爆発でしたよ。
後程ゆっくり読ませていただきますね~ 楽しみ♪
投稿: Any | 2007年11月22日 (木) 12時44分
Anyさん いらっしゃいませ。
TBもありがとうございます!
劇場で御覧になったのですか!羨ましいでーす。私の住んでいる田舎ではもちろん上映されませんでした。一度でいいからジャックたちを大スクリーンで観てみたかったです。
クローゼットのシャツのシーン、一番切ない場面ですね。今思い出しても泣きたくなりますよ。ほんとうにもっと早く言ってあげてほしかったですね。誓いの言葉。
またいつでも遊びに来てくださいねー\(~o~)/
投稿: なな | 2007年11月22日 (木) 14時01分
ななさん、こんにちわ。
「愛の女神として描かれたジャック」(6)送信してみましたが、届きましたでしょうか。
Anyさんの言われるように、BBM の宝庫にしてしまいましょうか。
Anyさん、BBM のことしか書いていませんが、PEARl宅にもお立ち寄りください。
投稿: PEARL | 2007年11月22日 (木) 16時18分
トラックバック着きました。私んちは承認制にしているので表示に時間がかかりますのでご容赦を。
投稿: なな | 2007年11月22日 (木) 17時26分
TB できてほっとしました。
私のところも承認制にしています。そうしておかないと、とんでもないものがTBされますものね。
下書きがそろそろ上がりそうなのですが、(18)の内容にマッチするか気になります。
大変なことになりそうなんです。
ジャックから感じる母性についてなのですが、ななさんのように優しい文章じゃないので、お気に召すかどうか。
一度公開して、その後ということにしましょうか。
投稿: PEARL | 2007年11月22日 (木) 17時41分
PEARLさん どうぞご遠慮なくTBを。この作品が嫌い!とかジャックが嫌い!とか言うのでない限り、それぞれ人の解釈は自由ですから。この作品はそれだけ深読みができるのですね。私の見解も自己流ですよ( -_-)
投稿: なな | 2007年11月22日 (木) 18時01分
BBMの記事はいつも楽しみにしてますよー♪
ジャックって、ほんとに優しい男ですよね。
喧嘩しても、結局自分からすまないって謝るし・・・はぁ
>このお話,どこを切り取っても,誰の視点で見ても,切なさがあふれてる。
まるで切なさの宝庫のような物語だなあ。(涙)
ほんとに〜〜泣き。。
原作を1週間ほど、何度も読みまくっていましたが、
通勤の電車の中でも私泣いてたもんね・・・マジで。。
さすがに今は読みかえしても泣かなくなったけど、辛すぎて心臓が痛くなるーー。
優しい男は危険だな・・・苦笑
投稿: アイマック | 2007年11月25日 (日) 18時32分
アイマックさん ようこそ。
楽しみにしていただいて,こちらこそ嬉しいです♪
さすがにこの連載も(20)くらいで打ち止めにはしようと思っていますが。
ジャック,仕草やなんかはカウボーイらしく男っぽいのですが
心根は女性のように優しいですね。(イニスも別の意味で優しいけど)
原作の中のジャックは,陽気で人なつっこく描かれていますが
映画のジャックのような繊細な優しさはないような・・・。
映画のジャックのあのナイーブな雰囲気は,ジェイク君の持ち味が出たのでしょう。
アイマックさんも,原作を読みまくりましたか。
原作は原作でまた,切なさが言葉で綴られているので
「まどろみの抱擁」のシーンなどは,今でも泣いてしまいます。
投稿: なな | 2007年11月25日 (日) 20時51分