2025年1月 2日 (木)

年末に財布を無くして詰んだ話

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2025年あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

さてさて、正月早々、実はダメージをくらってどんよりしている私です。そう、タイトルの通り、年末に財布を紛失、いやおそらく盗難にあって、途方にくれている最中です。お金はともかく運転免許証やカード類もごっそり無くなり、そちらのほうのショックが半端ないです。カードの停止や警察への届などいろんな対処はもう済みましたが、恨めしい9連休のおかげで、運転免許センターや市役所が、三が日が明けても6日(月)まで営業停止なので何も出来ません(´;ω;`)ウゥゥ

財布を無くした顛末は、こうです。
29日に年末の買い物をして帰った時、車から降りて家に入る前に、庭の枯れた草抜きをやってしまおうと思いつき、バッグを家の中に持って入ってからすればよいものを、面倒がってガレージの車の陰にいったん置いて作業をしたんですね。そして馬鹿な私は、バッグを置いたことを忘れて、そのまま家に入ったのですわ。(-_-)

家に入って、買い物を片づけたりTVをつけたりしてすっかりバッグの存在を忘れ、バッグの中のスマホを使おうとして思い出したのは、2時間後でした・・・。(-_-;) あわてて取りに出て、元の場所にちゃんとバッグがあったのでほっとしたのですが・・・。実はその中から財布だけ無くなっていたのに気づいたのは、翌朝のことでした。(;゚Д゚)

一応家じゅう探し回り・・・。しかし、帰宅してバッグから財布を取り出した記憶はもともと無く。最後に財布を使ったのは昨日のスーパーで支払いした時。サッカー台に置き忘れという可能性もなくはないので、一応スーパーに財布の落し物が無かったか問い合わせの電話もしましたが、届いていないとのこと。やっぱり庭先に置いたバッグから、通りがかりの誰かが財布だけ抜き取った可能性が強い。

最寄りの警察署に電話したら、年末なので110番にかけてくれとガイダンスが流れ、恐縮しながら110番にかけると、15分ほどで当直のお巡りさんが自宅に来てくれました。そこでいろいろ聞き取りをされ、どちらかわからないから一応紛失届にしましょうとのこと。有難かったのは、警察署まで行かなくても、聞き取りだけで届けがすんだことです。受理番号だけ教えてもらいました。受理番号はマイナカード再交付のときに必要になるので控えておきました。お巡りさんはとても親切で、運転免許証再発行がどこでできるか、受付時間は、なども教えてくれました。

しかし、財布がなくなると、こんなにもメンタルダメージがすごいとは!

現金よりもカードや身分証の紛失のほうがはるかに厄介で、あとあとまで困ります。もちろん大金を入れていた場合はショックだろうけど、そこはあきらめるしかないです。しかしカード類は・・・無いと社会生活が送れないし、その後の対処に時間も手間もかかるので、大変さが半端ない。

 

今回私が財布に入れていたものと、対処の優先順位の高い順に書いてみます。


1 クレジットカード
  真っ先に止めるべきものです。キャッシュカードより悪用されやすい。ネットショッピングなどは暗証番号要りませんからね。ただし、手続きは電話一本で済みますし、身分証明書なども要りません。カード会社は対応に慣れてるし、サクッと電話で再発行の手続きも済みます。ただ、年末年始だったので通常よりは再発行に日数がかかるといわれました。新しいカードが来てから引き落とし先に新しいカードを登録しなおす手間はあります。

2 ETCカード 誰でも使えちゃうからこれも即止めないと!クレジットカード会社が発行しているものだったのでクレジットカードの届けと一緒に止めてもらいましたが、再発行には3週間ばかりかかるとのことで、それまで高速道路は現金払いになりますね。

3 キャッシュカード 止めるのは各金融機関に電話1本でできます。私は暗証番号を誕生日とかに設定してないし、財布に暗証番号を書いて入れてたりしてないから、クレジットカードよりは悪用されにくいかもしれませんが、とっとと止めました。再発行は窓口に行かなければいけませんが、これも年始休が明けてから。そして、運転免許証を再交付してもらってからでないと、身分証明書がありません。

4 WAONカード チャージして使うやつ。4000円くらい入っていたかな。これも誰でも使えますから止めました。電話一本で済みました。

5 運転免許証 これは止めようがないのですが再交付は急ぎます。運転できないと不便!というのもありますが、顔写真付きの身分証明書がないとキャッシュカードの再発行やマイナンバーカードの再交付ができないからです。今回は免許証もマイナンバーカードも一気に無くしたし、パスポートは作ってないし、唯一運転免許証だけが、顔写真付きの証明書なしでも発行してもらえ、免許センターなら即日交付という有難さだったのです。年金証書、通帳、公共料金の支払い、などの本人確認書類があれば(そのかわり複数要るかも)受け付けてもらえます。まず、運転免許証をゲット!しかし今年は通常より正月休みが長く、免許センターが開くのは6日だそうで(;_:)ほんと間の悪いときに無くしたものです。

6 マイナンバーカード 身分証明書でもあり、保険証でもありました。だから急ぐのですが、運転免許証がないと再交付の手続きができません。なので、窓口に行くのは7日以降になります。でも、とりあえず使用中止の手続きはフリーダイヤルで受け付けてくれます。一応止めておいて、出てきたときは窓口で中止を解除、出てこないときは廃止届と再交付の手続きをします。このとき警察の遺失届受理番号も必要だそうです。この12月からは再交付も特急交付というのができ、1週間ほどで交付してくれる特例があるそうですが、紛失もそれにあたるそうです。保険証と一体化されたからでしょうかね。とにかく再交付されるまでは病気や怪我にも気を付けなくては。

7 個人信用情報機関に本人申告 運転免許証の盗難にあったときはこれをしておくと安心です。もちろん絶対ではありませんが、盗まれた免許証で不正な借り入れされたり、通帳を作られたり携帯電話の契約をされたりしないとも限りません。個人情報信用機関に「身分証明書を盗まれました」と知らせることを本人申告といいますが、これをしておくと与信判断が厳しくなるそうで悪用を防ぎやすくなります。個人信用情報機関は3機関あり、それぞれクレジット系、銀行系、消費者金融系です。申告はネットでもできますし、郵送でもできます。もちろん手数料はかかりますが、私は3機関すべてに申告しておきました。


それにしても。

ゆくゆくはマイナカードと運転免許証までも一体化されたら、どうやって再交付できるのだろうと、矛盾を感じますね。今はまだ二つが別だから、運転免許証で身分を証明してマイナカードを再交付できますが、これが一緒になったら、もう顔写真付きの身分証明書がこれ一枚しかなくなり、さらに詰むでしょう。パスポートはたぶん一生海外に行かないからこのためだけにわざわざ作らないだろうし。財布のなかにカード類は入れておかないことにします。とはいえ、保険証機能のついたマイナカードはやはり持ち歩くし、移動するのに車が必須なので運転免許証も持ち歩く。せめて財布ではなくカードケースに入れようと思いました。これもバッグごと無くしたらどうしようもないけどね。スマホだけは無くさなかったというか盗られなかったのが今回はささやかな救い。スマホまでなくなっていたら、何一つできませんでしたね。

 

そんなわけで。

私にとっては史上最悪の年末年始😞となりました。まだ運転免許証ゲットしてないからダメージ食らったままで書いてます。毎日カードの引き落とし情報などスマホで確認していますが、不正利用はされてないようですし、新しいカード類が手元に届き始めたら、少しずつ気持ちも落ち着いてきそうです。気持ちはそれどころではなかったけど人様にあげると約束していたからおせち料理も心を無にして作りました。車がつかえないので買い物に徒歩でいきましたが、よく晴れた暖かいお正月で、いつもなら見れない街角や田舎道の景色に癒されたりもしました。

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今年のおせちです。

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徒歩での買い物道中で出会った水仙とモチの木

正月早々、長々と愚痴を読んでいただきありがとうございましたm(__)m

2024年12月18日 (水)

グラディエイターⅡ 英雄を呼ぶ声

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あの、神作・グラディエイターが26年ぶりにまさかの続編!これは駄作に終わろうと絶対に観なければ!と劇場に駆け付けた。26年ぶりでも前作からしっかり話を繋げている。

あらすじ:ローマ帝国が繁栄した時代。静かな暮らしを送っていたルシアス(ポール・メスカル)は、将軍・アカシウス(ペドロ・パスカル)が率いるローマ帝国軍の侵攻によって妻を失い、捕虜となる。アカシウスへの復讐(ふくしゅう)を誓う彼は、奴隷商人・マクリヌス(デンゼル・ワシントン)との出会いをきっかけにローマへ向かう。そこで剣闘士「グラディエーター」となったルシアスは、円形闘技場「コロセウム」で行われる闘いに身を投じる。(シネマトゥディ)

どこが繋がっているかというと、ルシアスはアウレリアス帝の娘ルッシラの息子で、前作では少年王子として登場していたが、コモドゥス帝亡き後、命を狙われる危機から救うために母ルッシラにより異国へ逃がされていた、という設定。つまりルシアスは実は皇帝の後継者であり、さらにさらに実はルッシラとマキシマスとの子だった!という設定。そして父マキシマスや祖父アウレリアス帝の遺志を継いで、ローマを悪政から人民の手に取り戻すべく闘う・・・という流れ。

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ルシアスを演じたポール・メスカルさんは今作で初めて見たけど、この画像はショーン・ペンに似てる。

なんといっても、ルッシラ役のコニー・ニールセンが26年の年月を経て続投していただけたのが、この「ある意味都合よすぎる?」続編のストーリー設定に説得力を与えている。実は前作もじっくり見返してみたけど、ルッシラとマキシマスが昔恋仲だったようなことはふんわりと描かれていたが、マキシマスがルシアスの父親だということを匂わせる描写は無かった。そもそもマキシマスにはコモドゥスに殺された愛する妻子、それもルシアスと同じくらいの年齢の息子がいたわけで。マキシマスはルシアスが自分の息子だとは全然知らなくて、ルッシラだけが胸に秘めていた・・・ということになるのだろうか。しかしやはりそこらは続編のための後付けの設定に思えてならないのは私だけだろうか。

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しかし、26年前と大きく容姿も変わらないルッシラが「マキシマスはルシウスの父だ」というのだから、説得力が半端ない。マキシマスの形見の指輪まで登場し、そんなん前作ではチラリとも出なかったやん!とつっこみつつ、コニー・ニールセンの若さにはひたすら恐れ入る・・・。前作のとき33歳の彼女は今作では59歳。スタイルもちゃんと維持していてほんとにお美しい。ぶっちゃけ、私は彼女が続投すると知って続編を観たい!と思ったほどだ。

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今作の悪役というか、ローマの民を苦しめる悪帝は、カラカラ帝とゲタ帝の兄弟。史実ではゲタのほうが弟らしいけど、映画ではどう見てもゲタ(右)は兄っぽい。どちらも狂ってる感が半端ないけど、カラカラのほうがより狂気や闇を感じるキャラで、弟のゲタ帝殺しは史実に基づいている。カラカラ帝って、大浴場を作った人やん、としか知らなかったが、かなりやばい奴だったのね。ペットのおサルはかわいかったけど。

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で、今作で実は最も腹黒く、ローマを手中におさめようという野望を隠し持ち暗躍するもと奴隷だった商人役のデンゼル・ワシントン。彼とコニー・ニールセン以外は知名度の低い俳優を揃えているので、まあ存在感が際立つこと際立つこと。影の主役というか、実は主役を完全に食っていた。

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で、結論だけど、本作は続編としてはよく頑張ったと思う。前作への回想シーンや音楽を効果的に使い、前作との繋がりをしっかりと示したところや、監督お得意の迫力ある戦闘シーンが、いろいろと工夫され、前作に引けを取らなかったところが勝因だろう。・・・ただ、やはり前作をしのぐことはできなかったと思う。いや、前作が神作品すぎたのかもしれないけれど。

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元祖グラディエイターと、本作の違いはやはり、主役のオーラの圧倒的な差だろう。ラッセル・クロウもポール・メスカルもどちらも爽やかなイケメンではない。男臭く、武骨なおっさんキャラであることは同じだけど、ラッセルのセリフ回し、まなざしや表情の動き、立ち居振る舞い、それらすべてから感じる名優のオーラは、やはり別格である。メスカルも鍛え上げた肉体と見事な動きの戦闘シーンは素晴らしかったが、それ以外の演技はどうしたってラッセルにはまだ及ばない。

それに、ストーリーに関しても、前作のマキシマスが剣闘士になり、仇のコモドゥス帝に闘いを挑む理由や置かれた状況が、あまりにも過酷で悲惨で、それゆえに漂う決死の覚悟というか、悲壮感が凄かった。有能なローマの将軍で皇帝の後継者にまでなりかけた彼が、コモドゥスの歪んだ妬心により命を取られかけ妻子も惨殺され、奴隷の身にまで落とされる。絶頂から一転、死の淵にまで沈んだ彼がそこから蘇り復讐を誓って再起する物語は、巌窟王やベン・ハーにも通じるものがあり、結果が悲劇に終わろうとも観るものをひきつけてやまない魅力があった。悪役コモドゥスを演じたホアキン・フェニックスはどこまでも卑劣で、彼が死んだときのカタルシスと言ったらなかった。そういう唯一無二のストーリーが、やはり今作ではどうしても弱かったと思う。妻をローマ軍に殺されたルシアスではあるが、戦で亡くしたのであり、謀りごとによって惨殺されたマキシマスの妻子の悲哀に比べればやはり弱い。

いろいろ書いたけれど、今作でマキシマスが「ルシアスの父」として再び蘇り、作品の中の重要な役割を果たしたことはやはり前作のファンとしては嬉しかった。

2024年11月20日 (水)

11人の賊軍

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あらすじ:868年、鳥羽・伏見の戦いをきっかけに、薩摩藩・長州藩を中心とする新政府軍と、旧幕府軍による戊辰戦争が勃発する。そんな中、新政府に対抗するため、奥羽越列藩同盟が結成。その同盟にやむなく加わった新潟の小国・新発田(しばた)藩は、官軍の進撃を食い止める起死回生の一手として、藩に捕らえられていた死罪になるべき11人の罪人たちを、決死隊として砦を守る任に就かせる。(シネマトゥディ)

劇場で2回鑑賞!

いやぁ、面白くて面白くて。爆破シーンや美しく迫力満点の殺陣にエキサイトし、個性的な役者陣のハマり具合と名演技に酔いしれた。最後は大団円でもなく勧善懲悪でもなく、いつの世も弱者はお上の犠牲や捨て駒になるという何ともやるせないメッセージも込められている本作品。

死罪を待つばかりだった罪人たちが、藩の都合で砦を官軍から守るという決死隊に任ぜられ、ラストはほぼ「そして誰もいなくなった」状態というカタルシスの無さなのに、久々に骨のある時代劇を見せてもらった心地よさを感じた。

罪人の数は10人。それがなぜ11人というタイトルになるのかは、終盤近くの場面で明らかになるので観てのお楽しみだ。10人の罪状はほんとに様々で、強盗殺人、姦通、密航、火付け、一家心中、賭博詐欺、辻斬などなど。この時代ならではの罪状もあり、配役が絶妙でそれぞれ魅力的だ。

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彼らを率いる剣豪・鷲尾兵士郎を演じる仲野太賀さんがとにかくカッコいい。

殺陣は初めてらしいけど、とてもそう見えない見事な姿勢と剣さばき。そしてみなぎる殺気と気迫が凄い。これまでも「泣き」の演技などすごく上手くって、好きな俳優さんだったけど、時代劇もイケる!役者としてほんとに才能のある人なんだなぁとファンになった。主演が予定されている大河ドラマも楽しみになってきた。

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このお爺さんもめちゃめちゃ強くて痺れました。なにより殺陣が芸術的な美しさだった。本山力さんという俳優さんで、聞くところによると、東映剣会及び一般社団法人武士道剣会所属で、時代劇の殺陣の専門家のような人らしく、そりゃカッコよくて当たり前だよなと。腰の入れ方、槍や剣の構え方など他とは一線を画する見事さ。

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女犯の罪状を持つ生臭坊主を演じた千原せいじさんも飄々としたいい味出してたし、賭博詐欺師を演じた歌舞伎役者の尾上右近さんは二枚目のヴィジュアルで演じる三枚目の役どころが楽しい。焚火の周りで盆踊りをするシーンではさすがに歌舞伎役者!という美しい手の動きについつい目が行ってしまった。

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家老の婿で決死隊の隊長・入江数馬を演じた野村周平さんも、昔から応援している好きな俳優さんだ。れっきとした正統派イケメンだけど、主演を支えるバイプレイヤーの役のことが多い。今作でも重要な、そして悲運な役どころだ。

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罪人の中では紅一点のなつを演じた鞘師里保さん。元モー娘というから驚きだった。自然な演技がとても上手かった。彼女が政をいさめるシーンで語られる達観した人生観としなやかな強い生き方はとても魅力的だった。

 

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そしてどう見ても善人顏なのに、極悪人も演じることのできる阿部サダヲが演じるご家老・溝口内匠(実在の人物)。いくら新発田藩のためとはいえ、弱者を餌で釣って騙すのはやはり許せない。彼の卑劣さは終盤まで明らかにされないし、それまでは、幼君を支えて藩政に苦悩する物腰柔らかな名家老にしか見えなかったので、彼の切腹が中断したシーンでは安堵したのだけど、仲野太賀さんと対決するシーンでの卑劣な行いを観たら「こいつやっぱりあの時切腹してたらよかったのに(-_-)」と思った。

爆破で肉片が飛び散ったり切断された指が転がったりと、グロいシーンもあるし、そういうのが苦手な人にはお勧めできないけど、本格的な殺陣や容赦のない戦闘シーンが見たければ絶対一押しだ。様々なバックボーンと個性がぶつかり、当初はバラバラだった罪人たちが、官軍と命を懸けて闘い、新発田藩の陰謀に気づいてからは一致団結し互いに絆も生まれるシーンは感動する。それぞれにストーリーがあり、得意技もあり、戦いでの個々の散り様も哀しくも見事だったと思う。

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山田孝之さん演じた政が、新発田藩への怒りや恨みから最初は脱走ばかり企てていたのが、ラストには仲間を想い、戦いの場に帰って華々しく散るさまにも、生還したなつとノロが、「めでたい、めでたい」と連呼する歌の流れる平和な城下を駆けてゆくふくらはぎを後ろから大写しにしたラストシーンにも、重い余韻が残った。

2024年10月21日 (月)

ジョーカー フォリ・ア・ドゥ

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ダークナイトも、一作目のジョーカーも大好きなので、とても楽しみに劇場に駆けつけたけど…。

私はこれ、駄目だった😖😖

途中で帰ろうかと一瞬思ったくらい。一作目の「ジョーカー」は三度も劇場に足を運んだのに、これはもうリピートは無し。帰ってからググると、やはり世間でも賛否両論で、なんと興行不振らしい。私と同じ感想の方が多かったと知り、ちょっと安堵したりして。

原因は多くの人と私も同じ。ミュージカル要らない!
失礼ながら、ガガ様はミスキャストかも。ファンなら大歓迎かもしれない歌って踊るシーンの数々も何の感動もなく。精神病院での彼女とアーサーの出会いシーンは、いくぶん控えめな歌声で始まるが、ストーリーが進むにつれて、歌いっぷりも衣装もエキストラたちもどんどん華やかになっていくし、歌うシーンのまあ多いこと!舞台は精神病院と法廷の二カ所しかなく、彼女とアーサーが歌うシーンは、アーサーの妄想でもあるわけだけど、いやいやいや、リアルなアーサーの演技をもっと観たいわけで、ガガの歌を聴きたいわけじゃない。まあ、天下のガガ様だから少しは歌うシーンあってもいいけど、やっとリアルシーンが登場と思ったらすぐに挿入される歌のシーンには、しまいには「まだ歌うのかよ!」とイライラ。

もともと、私はミュージカル映画は苦手で、まず観ないのだ。スクリーンでは役者にはちゃんと表情とセリフで演技してほしい、という人間なので。唯一例外はインド映画。あれは楽しい。いきなり全員が派手派手衣装で踊りだしても、ボリウッドなら大好きだ。ストーリーにマッチしているからだろう。しかし、ジョーカーや一連のバットマンシリーズのあのダークな世界で、歌と踊りを求めるファンは少ないだろう。
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とにかくコレジャナイ感が凄かった。中華を食べに行ってフレンチを出されたような気分だ。歌やダンスは多少は入るだろうと思ってはいたが、あそこまでミュージカルだとは。救いは歌うのがガガとホアキンだけだったこと。だけど、そのシーンが多すぎる。肝心のストーリーに集中できない・・・やっとストーリーに戻ってくれた!と安堵するも束の間、またまたそれをぶった切るかのように挿入される二人のミュージカルシーン。正直うんざりした。ホアキンの歌とダンスが上手いのはびっくりしたし、すごいなあと素直に思ったが、ガガ様のファンでも何でもないので、そちらは何の感動も無し。

いろんなレビュー見ると、今作はジョーカーの物語ではなく、アーサーの物語だと。確かにそうなっていて、アーサーももちろん私は好きで、演じるホアキンも素晴らしいし、彼の闇落ちも興味深い。しかし、たぶん私をはじめとする1作目のファンは、病院収監後のアーサーが、さらに覚醒して脱獄なぞやらかし、「ダークナイト」のジョーカーへと繋がっていくのが観たかったのだ。1作目があれだけヒットしたのに、そのジョーカー像を否定するような世界観になっていることも、そしてあのラストも、あんまりだと感じたのだろう。監督さんは1作目と違うことをあえてやりたかったらしいが、ファンの願いをわかっていないなぁと残念に思う。

改めて思う。やはりジョーカーはヒース・レジャーの「ダークナイト」のジョーカーが最高だと。一片の弱さもなく、純粋に犯罪を楽しんでいる「絶対悪」のジョーカーだ。

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